花巻

パラ選手支援本格化 県トラック競技記録会 車いすの2人、初出場【花巻】

県トラック競技記録会に出場した小野寺さん(右)と安倍さん

 県内有望選手が競う陸上の県トラック競技記録会が、障害者スポーツに取り組む選手支援を本格化させている。3日に花巻市で開かれた第33回同記録会花巻大会で、初めて車いす陸上の女子100メートル、200メートルを実施。同記録会主催の岩手陸上競技協会と主管の花巻市陸上競技協会は今後も、2020年東京五輪・パラリンピックを視野に、一層のパラアスリート支援を図る意向だ。

 同記録会は花巻市松園町の日居城野運動公園陸上競技場で開かれ、県立盛岡となん支援学校高等部3年の安倍百香さん(17)と、同1年の小野寺萌恵さん(15)が出場。安倍さんは200メートルで47秒89、小野寺さんは100メートルで21秒40、200メートルで40秒14と、クラス分けによっては代表レベルにも迫る記録をマークした。

 両選手とも練習場所や参加大会が限られる現状といい、公認記録とはならないながらも同記録会での競技実施は大歓迎。安倍さんは「大会出場はもちろん、今までは運動する機会も少なかったので(競技に取り組むことで)世界が広がっている」と陸上に寄せる思いを口にし、小野寺さんも「学校でも部活動のようには取り組めないので、自宅でトレーニングマシンを使うなどしている。きょうのトラック(日居城野運動公園陸上競技場)は初めてだったが、相性がいいのか、良い記録が出せた」と、力試しの場の拡大を喜んでいた。

 市陸協の佐藤伴行事務局長(50)は、岩手陸協との折衝や準備などに尽力。「県の陸協には(開催に)賛同していただき感謝している。公認記録とはならなくとも、実力アップを図る上での目安にはなる。今後も練習場所確保などのため、選手たちに協力したい」と話す。

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