県内外

平和の尊さ再確認 終戦記念日 戦争の記憶 風化防止へ【岩手】

戦没者の冥福を祈った火たき神事

 終戦から74年を迎えた15日、県内各地で戦争犠牲者を追悼し恒久平和を願う催しが行われた。盛岡市内では街頭演説や、赤紙(召集令状)を模したビラの配布などを通じて反戦を訴え、神社では遺族らが犠牲者の冥福を祈り平和の尊さを再確認した。

戦没者の冥福祈る 岩手護国神社

 岩手護国神社(藤原隆麿宮司)は15日、戦没者追悼平和祈願祭を盛岡市の同神社で営んだ。県内の遺族らが戦争で亡くなった犠牲者の冥福を祈り、恒久平和と郷土の発展を誓った。

 各地の遺族会や関係団体代表、国会議員、県議ら約260人が参列。正午に黙祷(もくとう)後、戦没者の名前を一人ずつ書き入れた木札を境内に設けた籠台の火の中に入れてたき上げ、手を合わせた。

 火たき神事に先立ち、英霊にこたえる会県本部の内藤隆会長は「戦争の時代が遠くなり、記憶の風化が危惧される。英霊の尊い犠牲と遺族の心痛、苦労を次世代に正しく継承し、郷土岩手の創建に取り組むことを誓う」と祭文を読み上げた。

 戦争で叔父を亡くした一関市花泉町の鵜浦篤治さん(82)、同じく熊谷香さん(84)は「遺族会はどこも高齢化している。戦没者のおかげで今の繁栄、平和があることを若い世代に引き継ぐことも私たちの大事な役割」と話した。

 同神社には、本県関係の戦没者約3万5800柱が祭られている。

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