災害時 少しの水で 厳美・非常食炊き出し講習 パッククッキングなど体験【一関】
地震などの災害時に備えた非常食炊き出し訓練講習会は19日、一関市厳美町の厳美市民センターで開かれ、参加者が持ち寄った食材を使って少しの水で調理する方法を学んだ。
同町の厳美地域活性化推進協議会が初めて開催。同地区の保健推進委員や食生活改善推進委員ら24人が参加し、同市赤荻の一関防災設備の職員が講師を務めた。
参加者は3班に分かれてポリ袋を使った調理を体験したほか、ガスが使用できない場合に新聞紙を燃料にする方法など緊急時に役立つ知識も学んだ。
ポリ袋に食材や調味料を入れて鍋の湯で加熱するパッククッキングでは、水の節約と全員の食事の量を均等にするという条件でトマトやナス、キュウリなど持ち寄った食材を基に班ごとにメニューを考えた。
一口大に切った野菜とカレールーをポリ袋に入れてカレーにしたり、ご飯にタマネギや魚の缶詰などの具材を入れて塩とだしで味を調え即席のピラフにしたりと各班工夫を凝らし、試食会では「おいしい」「火も通っている」などといずれも好評だった。
同職員は、水にぬらした新聞紙を固め乾燥させて作る燃料も紹介。新聞紙1枚では火を付けるとすぐに燃え尽きてしまうが、新聞紙3枚で作ったこの燃料は約15分間燃え続け、非常時の調理などに活用できることを説明した。
同地区の60代女性は「ポリ袋を使った調理は初めてだったが他の参加者のアイデアで持ち寄った食材を上手に活用できた。調理後は袋のまま持ち運びができるので、緊急時にすぐ活用できると実感した」と話していた。