奥州・金ケ崎

コメ4000トン収容可能 JAふるさと 奥州・胆沢 大師堂低温倉庫が完成

奥州市胆沢小山地内に完成したJA岩手ふるさとの大師堂低温倉庫。コメ4000トンを収容可能
集出荷作業の効率化も

 JA岩手ふるさとが奥州市胆沢小山大師堂地内で建設を進めていた「大師堂低温倉庫」が完成し、23日現地で落成式が行われた。同倉庫は空調設備を整えた3室の保管室でコメ4000トンを収容可能で、温度、湿度を保つことで年中品質を落とさずに出荷可能となる。大型トラックが建物内でコメの積み降ろしができるなど、集出荷作業の効率化も図られる。9月下旬から2019年産のコメを受け入れる考えだ。

 同倉庫は、胆沢地域にある三つの米倉庫を集約する形で総事業費4億7860万円余りを投じて建設。今年3月に着工し、先月末に完成した。敷地面積は9935平方メートル、建築面積は3306・6平方メートル。コメの積み降ろしを行う大型トラックにも対応し、フォークリフトでの作業も可能となる。

 倉庫内には、556・87平方メートルの保管庫3室のほか、検査室1279・74平方メートル、事務室105平方メートルを備える。同JA管内では最大級となる米倉庫で、保管室内はコメが休眠状態になる温度15度以下、湿度70%以下を保つことで品質を保つという。

 安全を祈る神事に続いて行われた落成式には、約60人が出席。建設に当たった千葉建設に感謝状が贈られたほか、事業経過が報告され、全員でりんごジュースで乾杯し、待望の施設完成を祝った。

 同JA経営管理委員会の後藤元夫会長は「需要に応え、より良い物を届けなければならない。低温倉庫はフレッシュな状態で保管でき、年中消費地に送れる。また集団化など生産者の出荷もトラックが増えているが、屋根の下でトラックが入って荷降ろしできるため作業の効率化も図られる」と期待を語っている。

 今後は保管室内の温度を徐々に下げて室内を15度以下にし、来月下旬からはコメを受け入れていく考えだ。

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