一関・平泉

運転「卒業」200人到達 千厩署・免許証自主返納事業【一関】

免許証自主返納に対する卒業証書交付200人目となった佐藤さん(左)

 千厩署が運転免許証自主返納者に卒業証書を交付している事業で、自主返納者が200人を達成した。高齢者が関わる交通事故の割合は依然として高い状態が続いており、同署では「返納者に対する行政からの支援もあるので、運転に不安を感じるようになったら検討してほしい」としている。

 同署では2018年8月から免許証自主返納者に対して卒業証書を交付している。

 200人に到達したのは8月30日。一関市東山町田河津の佐藤長喜さん(84)が節目の交付を受けた。運転歴57年で若い頃は大型車を運転し、今でも乗用車の運転に不安はないが、高齢者による交通事故のニュースなどに触れ、家族のためにも元気なうちに運転をやめようと決意した。「生活している地域ではバスの本数が少なく外出には不便も感じるが、今後は家族にお願いして一緒に踊りなどを見にいきたい」と語る。

 同署管内で交通事故に占める高齢者の割合は増加傾向にあり、18年は28・6%と過去5年で最も高かった。岩野公伸交通課長は「一関市では免許証の返納者に対しバス、タクシーの乗車券1万2000円を交付しているほか、返納者を対象にした事業所のサービスもある。運転に不安を感じたら、家族らと相談して免許証の返納を検討してほしい」と呼び掛けている。

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