奥州・金ケ崎

学んだ技で「助ける人」へ 岩谷堂高 生徒が天幕設営【奥州】

ロープワークの知識を生かしブルーシートなどで応急天幕の設営に取り組む岩谷堂高の3年生

 奥州市の岩谷堂高校3年生で「スポーツV(野外活動)」を選択している22人は7日、ロープワークなどを学ぶ一環として校庭で応急天幕の設営に取り組んだ。同日の授業は「いわての復興教育プログラム」の一環。生徒は雨や風をしのぐ天幕を安全に設営するポイントを学んだ。

 同校は2019年度、文部科学省委託事業「学校安全総合支援事業」の指定を受け、持続的で発展的な学校安全についての取り組みを進めている。それとともに自助、共助の精神を養う復興教育にも力を入れている。

 同日の授業はロープワークの3回目。生徒はこれまで学んできた「巻き結び」「もやい結び」「自在結び」を活用し、ブルーシート、物干しざお、ペグを使い、ロープの張り具合や物干しざおの向きなどを確かめながら天幕を校庭の一角に設置した。

 千葉洋斗さん(18)は「これまで覚えてきた結び方をどのように使うかが分かった。地震などの被害に遭ったとき、役に立つと思った。万が一のときには、覚えたことを生かして頑張りたい」と話していた。

 鈴木智香校長は「現場では高校生は即戦力。『助ける人』になるよう授業や訓練で指導している。完璧に覚えることは難しいと思うが、授業や避難訓練などで見たり聞いたりしたことを覚えていて、地域を支える人材になってほしい」と語っていた。20年度も同事業の指定を受け、安全についての学習を小中学校にも広げる考えだ。

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