一関・平泉

地域と共に 読者の声

岩手日日の魅力を語る山平さん
岩手日日の愛読者で、読者投稿ページ「随想」に投稿を続けている藤本さん

 現在の「岩手日日」が「夕刊いちのせき」として創刊されたのは1923(大正12)年2月26日。それ以来、「地域と共に」という揺るぎない姿勢で新聞を発行し続けてきました。令和元年の新しい年に、新しい新聞制作システム(CTS)の稼働を迎えます。新紙面スタートに、ご愛顧いただいている読者の皆さんに、岩手日日との思い出などを交えてもらいながら、新紙面に対する期待、要望を伺いました。

生活に欠かせない 平泉町長島 山平省一さん(69)

 平泉町長島の山平省一さん(69)は、50年以上にわたって岩手日日を愛読している。団体職員として地元で勤務してきた中、「地元の情報を得るには一番」と太鼓判を押す。

 旧町農協、旧JAいわて南、町観光協会など長年にわたって地元で活躍してきた山平さん。「物心がついた頃から読んでいた。朝は新聞に目を通すことから始まる」と日常生活に欠かせない媒体になっている。

 政治経済ニュースが載っている1面、地域の情報が詰まっている社会面、スポーツ面、文化や芸能の話題があり、慶弔欄もある生活情報面など一通り目を通した後、気になるニュースはもう一度読み返す。「柳之御所遺跡の発見や世界遺産登録など全国的な話題から地域で開催されている細かな行事まで幅広く掲載されているのが魅力」と語る。

 現在は中尊寺薪能の会や平泉喜桜会の会長を務めており、関係記事は切り抜いてファイルしている。最近、中学1年になる孫が新聞で紹介された際には記念に掲載写真を購入した。「新聞と同じ写真を手にできるのはありがたい。地域紙ならではのサービスですね」と笑顔を見せる。

 新紙面導入について「文字が大きくなるのは良いこと。もう少し早くやってほしかった。これからもっと読みやすくなると思う」と歓迎する。

新時代の役割願う 一関市厳美町 藤本 千二さん(70)

 一関市厳美町の自営業藤本千二さん(70)は、岩手日日の読者投稿ページ「随想」に長年にわたり、投稿を続けている読者の一人だ。

 20代の頃に親類に勧められて新聞を読み始めた。西和賀町出身で、1973年に一関聾学校(現一関清明支援学校)の事務員として赴任したのを機に一関市内のことを詳しく知りたいと岩手日日を読むようになったという。転勤を繰り返し15年ほど前から一関で暮らし始めたのを機に再び購読。2009年ごろから家族や身近な季節を題材に本紙への投稿も始めた。

 全国紙では載らないような身近な話題の掲載も地元紙ならではの魅力で、厳美地区に関する記事は切り抜いて保存している。

 新聞の重要性について痛感したのが08年6月の岩手・宮城内陸地震発生直後。長時間の停電でテレビなどが使えない状況下で、新聞は貴重な情報源だったと振り返る。

 少子高齢化による地域コミュニティーの維持が課題となる中、各地でどのような取り組みが行われているのかも興味深い。「特色のある取り組みなど紹介してくれるとうれしい。高齢の人の中には誰かの役に立ちたいという思いや生きがいを見つけたいという人もいる。新聞がそのつなぎ役になってほしい」と新たな時代の新聞の役割を願う。

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