奥州・金ケ崎

後藤の功績 海外にも 顕彰会がドイツ訪問 ミュンヘン大へ感謝状【奥州】

後藤新平顕彰会からの感謝状をイップ医学部副部長(左)に手渡す黒澤関東連絡所代表=髙橋副会長撮影

 後藤新平顕彰会(山口了紀会長)は、後藤新平(1857~1929年)が医学士の学位を取得したミュンヘン大に感謝状を贈った。先月11~17日に髙橋力副会長らが同大を訪ね、図書館学科で学位論文を閲覧するとともに、クリスチャン・イップ医学部副部長に感謝状を届けた。イップ副部長から後藤の仕事ぶりへの感激を伝えられ、髙橋副会長は「さらなる顕彰活動を進めたいと意を強くした」と話している。

 後藤は、愛知県立病院長兼医学校長などを務めた後、1883年1月から内務省衛生局照査課副長として勤務。念願がかなって90~92年にドイツ留学を果たした。ミュンヘン大で論文「日本と諸外国における医療警察と医療行政の比較分析」をまとめ医学士の学位を取得した。帰国後、92年11月に衛生局長となるなどして医政発展に尽くした。

 感謝状では医学士授与について「本邦第1号となった学位取得であり、たいへんな名誉」「貴大学での研究をもとに、帰国後に後藤新平先生は日本国家全体の公衆衛生思想、衛生行政論、衛生経済理論を確立し、国民健康保険制度を設計され、多方面にわたる政策を実行」「後の世に生を受けた私達が貴大学の恩義を忘れ去ることのないように、後藤新平先生の遺徳と共に貴大学にいくばくかの感謝の気持ちを表したく」とドイツ語と日本語で記した。

 髙橋副会長と同会の黒澤康雄関東連絡所代表の2人は、12日に同大本部の図書館学科を訪ね、同学科研究室でスベン・クットナー学科部門長から、同研究室に保管されていたA5判34ページの学位論文(タイプ印刷)を見せられた。また、翌13日には医学部を訪ね、イップ副部長に感謝状を手渡した。

 感謝状を受け取ったイップ副部長は、後藤が帰国後、台湾統治や満鉄総裁、東京市長などの要職を歴任したことを知っていて「本大学の留学生が、先見の政治家として衛生を通じ行政分野で歴史に残る活躍をしたことは名誉だ」と語ったという。

 今回の訪問について髙橋副会長は「当時、私費留学するのはよほどの覚悟だったと思う。ミュンヘンでの暮らしは、都市計画についての参考となったと感じる。将来に向けてさらなる顕彰活動をしないといけないと痛感してきた」と話している。

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