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記録的大雨 被害相次ぐ 台風19号 道路の冠水や倒木 県南5市町【岩手】

強風で水田地帯にある電柱8本が倒れたり、傾いたりする被害が発生した=花巻市石鳥谷町新堀

 台風19号が本県に最接近した13日、花巻、北上、胆江地方の5市町では前日に続き警戒、情報収集に当たった。倒木や屋根の飛散、破損を含めた住家被害、道路の冠水、リンゴなどの落果、停電などはあったが、いずれも人的被害は確認されなかった。5市町の避難所約90カ所に合わせて1576人が避難し、不安な一夜を過ごした。

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 風雨は13日未明にかけてピークとなり、盛岡地方気象台によると、24時間降雨量は奥州市衣川で165・0ミリ、金ケ崎161・5ミリ、奥州市若柳155・0ミリ、同江刺131・0ミリ、北上122・5ミリ、西和賀町沢内113・5ミリ、花巻95・0ミリを記録。金ケ崎は観測史上最大、衣川、若柳、江刺、北上、沢内は10月の観測史上最大だった。最大瞬間風速は花巻が観測史上最大の27・8メートルで、他観測地点も20メートル以上だった。

 奥州市は12日深夜に江刺、前沢、衣川の全域と水沢、胆沢の一部に避難勧告を発令。避難所31カ所に、東日本大震災時を上回る744人が避難した。家屋の損傷や屋根の飛散などの住家被害は19件で、前沢で床下浸水1軒。倒木63件、土砂崩れ・のり面崩落8件、路肩洗掘・欠落5件、車道冠水8件があった。

 9地区に避難勧告を発令した北上市は、ピーク時に16カ所に200世帯380人が避難。屋根の飛散、剥がれが14件、民家や道路、公共施設の倒木31件、施設破損4件、道路冠水が1件だった。

 花巻市は一部地域に避難勧告を出し、28カ所に最大216世帯389人が避難した。屋根のめくれ、飛散など19件、倒木が数十件発生し10カ所で通行止めとなった。石鳥谷町新堀では、強風により電柱が倒れたり傾く被害も発生した。

 金ケ崎町は避難所8カ所を開設し59人が避難。倒木32件、土砂崩れ15件、車道などの冠水7件、建物損壊7件、カーブミラー・標識の倒壊3件、電柱倒壊も2件発生した。

 西和賀町は避難所8カ所を開設。地区が独自に開設した避難所に3世帯4人が身を寄せた。

momottoメモ

▲未明に大雨特別警報 台風19号 一関地方 停電や冠水相次ぐ

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