県内外

復興願う太鼓の響き 沿岸4団体が熱演 チャリティーショー・盛岡

東日本大震災からの復興を願って迫力の演奏を披露する山口太鼓の会

 復興支援チャリティーショー「響け!復興の太鼓2019」(実行委主催)は20日、盛岡市内丸の県公会堂で開かれた。沿岸3市町の太鼓団体や郷土芸能団体などが出演。東日本大震災からの復興を願い、希望に満ちた迫力のパフォーマンスを繰り広げた。

 震災の記憶を風化させることなく、公演を通じて県内外の人に支援を呼び掛けようと、2018年に初めて開催。2回目の今回は山口太鼓の会(宮古市)、県立宮古水産高校太鼓部、ナニャドヤラ・久慈備前太鼓の会(久慈市)、雁舞堂七福神会(大槌町)の沿岸4団体をはじめ、秋田県男鹿市のなまはげ太鼓恩荷(おんが)が友情出演した。

 オープニングを飾った山口太鼓の会は、1972年に発足。国内外で公演を行い、創作太鼓を披露している。同日のステージでは「セイヤー」などと掛け声を発し、リズムに合わせて跳びはねながら、力強く太鼓を打ち鳴らした。魂のこもった演奏に、会場からは惜しみない拍手が送られていた。

 このほか、釜石市出身の民謡歌手佐野よりこさんも出演。全国大会で何度も優勝したという高らかな歌声をホールいっぱいに響かせ、聴衆を魅了した。

 チャリティーショーの入場料は県が主管する「いわての学び希望基金」に全額寄付され、震災で被災した児童生徒の奨学金給付や教科書購入、進学支援などに活用される。

 実行委の佐藤幸夫会長は「震災から8年半が経過したが、復興まではまだ足りない。人間の鼓動に響く復興の太鼓で、これからも被災地を応援してきたい」と話していた。 

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