花巻

「カズクリ」のイガ 茶褐色に 花巻・東和

ブドウの房のような形をしたイガが枯れ色に変化し、顔を出す小さな実が深まる秋を感じさせるカズクリ

 日に日に朝晩の冷え込みが感じられる県内。花巻市東和町内に自生する国指定天然記念物の「カズクリ」のイガが茶褐色に色づき、枯れ色に染まる地面が秋の深まりを感じさせている。

 県南部の紅葉も山から里に降りて来始め、日一日と秋が濃さを増している。23日の市内は高気圧に覆われて日中晴れ間が広がり、最高気温は平年より5度ほど高い20度を超え暖かな1日となった。

 カズクリは、実を包むイガ殻がブドウの房のように長く伸びるのが特徴。同町石鳩岡にある全国唯一の自生地では、緑から茶褐色に変化したイガ殻が割れ、実が顔を出している様子が見られる。大小11本の木に付いた実の多くは枯れて地面に落下しており、枝に残されたイガから顔を出した小さな実が吹き抜ける涼しい風とともに秋の風情を醸し出している。

 クリは本来、雌雄同株で雄花と雌花を付けるが、カズクリの場合全て雌花の突然変異という。市によると、クリの害虫であるクリタマバチによる被害で一時生存の危機に見舞われたが、樹木医指導の下、被害枝の伐採や施肥などここ数年の環境整備で今シーズンは樹勢を回復した。

 イガ殻は9月ごろにブドウの房のように成長。10月に入って緑色から枯れ色に変化し、現在は8割ほどが地面に落ちた状況。自生地を管理する天然記念物カズクリ保存会の会長を務める新田実さん(70)は「長さ12~13センチ程度と例年より数センチほど小ぶりの房が多かったが、実をたくさん付けてくれた。これからも長く保存していきたい」と地域の宝をめでる。

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