奥州・金ケ崎

古刹に響く筑前琵琶 ギニャールさん演奏会【奥州】

正法寺仏殿に筑前琵琶の音を響かせたギニャールさん

 スイス出身の筑前琵琶奏者シルバン・ギニャールさん(68)=大阪学院大国際学部教授、滋賀県在住=の演奏会(いわてアートプロジェクト実行委主催)は7日、奥州市水沢黒石町の正法寺仏殿で開かれ、盛岡市などから訪れた60人が古刹(こさつ)に響く琵琶の音を堪能した。

 ギニャールさんは1983年に琵琶を研究するため来日。稽古を重ね、国内外で演奏活動を展開。現在は筑前琵琶橘流日本橘会所属秀師範。本県で初開催となった演奏会には盛岡市に避難している東日本大震災の被災者17人が招かれたほか、県内各地から聴衆が集まった。

 ギニャールさんが演奏したのは「船弁慶」と「衣川」。ともに「義経記」を基にした筑前琵琶の名曲で、古刹正法寺で演奏することから選んだという。別離の寂しさを訴える部分では物憂げな調子、合戦シーンでは勇壮な調子と琵琶と語りで対比を付け、聴衆を魅了した。

 曲の合間には、平家琵琶、薩摩琵琶などとの違いなど筑前琵琶の特徴や奏法を紹介し、「さまざまなストーリーを語れる。他の楽器の技術を取り入れたところ」と魅力を語っていた。

 花巻市から訪れた佐藤仁恵さんは「箏をやっているが、琵琶は初めて聴いた。きれいな音でストーリーも良くて素晴らしい演奏会だった」と絶賛していた。

 ギニャールさんは「岩手では初めての演奏会。昨日『衣川』に登場する高舘から夕暮れを見た。その感動を伝えたいと思いながら演奏した」とし、再演を誓っていた。

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