花巻

燃料需要拡大に対応 花巻空港ターミナルビル北側 給油施設完成、供用開始

20日に完成、供用開始したいわて花巻空港の航空機燃料給油施設

 花巻市東宮野目の県空港ターミナルビル(高橋宏弥代表取締役社長)は、いわて花巻空港の航空機燃料給油施設を敷地内に移転新築し、20日から供用開始した。燃料400キロリットルを備蓄、供給することができ、国際定期便の就航や路線拡大に向けた燃料需要の拡大に対応するとともに安全性、効率性の向上が図られる。

 施設は同空港旅客ターミナルビル北側で、敷地面積約3300平方メートル。航空機専用燃料200キロリットルを備蓄できる円柱型の鉄製オイルタンクを2基設置し防油堤で囲んだ。付帯施設として事務所や油ポンプ室、燃料の積卸場、燃料を一時保管する油脂庫などを備え、非常用自家発電設備や漏油検知装置、避雷設備といった地震、落雷対策も施した。

 これまでは燃料給油車が花巻市交流会館(旧空港ターミナルビル)北側の給油施設で燃料を積み込み、国道4号など約6キロの距離を移動していたが、同施設も築37年と老朽化が進んでいたことなどから移転新築することになった。2018年11月から設計、地質調査業務などを進め、今年5月に着工。事業費は3億2200万円で、本体工事に県から1億円の補助金を受けた。従来の給油施設は20年度に撤去される予定。

 新施設の完成、供用開始に伴い、国や県、市、航空会社などから20人が参加して20日に現地で見学会が開かれ、施工した山口県宇部市の宇部工業(河野剛志代表取締役社長)の内海尉之鉄工事業部設計部長代理が設備の概要を説明した。

 高橋社長は「利便性が向上する上に燃料の需要増にも対応できるし、自家発電を備えたことで停電時でも給油態勢を維持することができるようになった。空港の機能が一歩充実した」と話していた。

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