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若竹さん(遠野出身)小説を映画化 「おらおらでひとりいぐも」 田中裕子さん、蒼井優さんが出演

主人公の桃子を二人一役で演じる田中裕子さん(左)と蒼井優さん(C)2020「おらおらでひとりいぐも」製作委員会

 第54回文藝賞と第158回芥川賞を受賞した、若竹千佐子さん(遠野市出身)の小説「おらおらでひとりいぐも」が、映画化される。昭和、平成、令和の3時代を生き抜く一人の女性の姿を、田中裕子さんと蒼井優さんが“二人一役”で演じる。

 メガホンを取るのは、「南極料理人」「キツツキと雨」などの話題作を手掛けた沖田修一監督。夫に先立たれ、75歳で一人暮らしをしている「桃子さん」の晩境を、その心の声とともにエネルギッシュに表現する。ベテランの田中さんと実力派の蒼井さんが、現在と過去の「桃子さん」をそれぞれ演じる。

 撮影は2019年11~12月に都内近郊で実施。15年ぶりの映画主演となった田中さんは「この歳になってこの作品に会えてうれしい。監督の一喜一憂する姿が目に焼き付いている」とコメント。蒼井さんは同作品について、一人の女性の話でありながら、映画を見る皆さんの話でもあると位置付け、「壮大で奥行きのある、ユーモアあふれた作品」と評価した。

 沖田監督は「企画を頂いたとき、映像化が難しいと思う反面、他にないような不思議な映画になりそうだと思った。桃子さんの生活の機微を撮っている時の楽しさを思い返すと、とても素晴らしい時間だった」と振り返った。

 映画化を受け、原作者の若竹さんは「夢のよう。桃子さんが大勢の人を介して、私の手の届かない所に大きく羽ばたこうとしている。作者として何よりうれしい」とコメントした。

 製作・配給はアスミック・エース。年内の公開を予定している。

momottoメモ

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