一関・平泉

“こっさり”スープ味わって いちのせき弁当 ラーメン店開業

一関市青葉1丁目で営業中の「横浜家系ラーメン鷹山」。障害者就労継続支援A型事業所いちのせき弁当が運営し、こだわりの味を提供している

 一関市の障害者就労継続支援A型事業所いちのせき弁当(小野寺悟管理者)は、同市青葉1丁目でラーメン店を始めた。知的障害がある利用者らが勤務し、こだわりの味を提供している。今後も品数を増やすなどサービスに努める考えだ。

 同事業所は市内2カ所で行ってきた弁当の製造・販売の拠点を同市真柴の工場に一括し、同市青葉1丁目の本店に新たな事業としてラーメン店を開設。他店にはない味を出そうとメニューなどを試行錯誤しながら準備を進め、2019年12月23日に開店した。

 店名は「横浜家系ラーメン鷹山」で、メニューは▽豚骨醤油ラーメン(税込み880円)▽豚もやしラーメン(同)▽ライス(税込み110円、お代わり3杯までは税込み220円)―の3品。こってり、あっさりを組み合わせた独特の“こっさりスープ”が特徴。豚骨醤油ラーメンには手作りのローストポークや豚角煮、ホウレンソウ、メンマ、半熟卵をトッピング。豚もやしラーメンには山盛りのもやしとキャベツ、厚さ1センチほどのロールチャーシューが付いている。

 店内にはテーブルとカウンターの計16席と調理場が併設され、職員2人と知的障害がある利用者5人が勤務。洗い物や掃除を担当する利用者の男性(27)は「七夕やクリスマス、バレンタインなどの季節にスペシャルメニューを出せたらいい」と思いを膨らませる。同じく利用者の菅原美南さん(21)は「初日からお客さんがいっぱい来た。おいしいラーメンをもっと食べてほしい」と願いを語る。

 開店後について、小野寺管理者(60)は「濃厚なスープだが食べやすいと、お客さんの評判はいい。意外と女性客が1人で来ることもある」と手応えを語る。利用者については「今はまだ言われたことをこなしている状態だが、ひたむきさがある。これで終了ということはない。営業しながら経験を積み、実践していくのが一番」とメニューの増加などを見据えている。

 営業時間は午前11時30分~午後1時30分、午後5~8時。当面は不定休。問い合わせは同事業所=0191(26)6540=へ。

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