奥州・金ケ崎

地域医療在り方模索 基調講演やパネル討議 奥州でシンポ

奥州市内外の関係者が意見を述べた地域医療を考えるシンポジウム

 胆江地区労働組合連合会(岩崎郁朗議長)主催の「地域医療を考えるシンポジウム」は29日、奥州市水沢佐倉河の市文化会館で開かれた。市内外から約200人が参加し、パネルディスカッションでは地域医療の在り方や今後の展開などについて行政や患者、医療関係者が語り合った。

 厚生労働省が2019年9月に公表した再編統合について特に議論が必要な公立・公的医療機関等では、同市内の総合水沢病院、まごころ病院、江刺病院など県内10病院が対象とされ、不安や疑問の声が上がっていることを受け、同労連が開催した。

 シンポジウムでは、NPO法人医療制度研究会副理事長の外科医本田宏氏が「守ろう! 医療はライフライン」と題して基調講演。続いて本田氏をコーディネーターに、県保健福祉部医療政策室の佐藤直樹・医療政策担当課長、小沢昌記市長、患者・市民代表の佐々木卓氏、江刺病院の千葉紀美子氏がパネリストを務めてディスカッションを行った。

 このうちパネルディスカッションでは、パネリストがそれぞれの立場から発言。佐藤課長は公表内容について「一つの物差しとなり得るものの、限界があるものと認識している」と県当局の見解を述べた上で、「適切な医療を将来にわたって持続的に受けられるようにするために、各地域で効率的で質の高い医療提供体制の構築に取り組んでいく必要がある」とした。

 また、小沢市長は医療と介護の連携が必要として「利用者目線で改善する。人口減少、高齢化が進む中で医療や介護がどうあれば良いか利用者が納得できる案を提案しなければならない」と現在策定を進めている地域医療介護計画への思いを語った。

 佐々木氏は「総合水沢病院は家族にとって頼りになる病院。健康と命を守る病院として必要だ。新病院に頑張ってもらいたい」と患者としての思いを語った。千葉氏は江刺病院が取り組む摂食嚥下(えんげ)サポーターチームなど地域に合わせた医療を紹介した上で、「看護師、医師が不足している。医師不足は深刻で病院が無くなったら基幹病院だけで対応できるか疑問。今後の地域医療について一人ひとりが考え、行動するときがきている」と指摘した。

 それぞれの意見を聞き、本田氏は「医療現場も行政も前向きに活動し、連携する雰囲気をつくっていかないといけない。全国的な医師不足、病院の赤字経営は深刻で、市民も応援するから頑張ってとのスタンスで病院を守るよう声を上げていかないといけない」と語っていた。

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