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【おかし工房 木村屋】伝統の味と新しいおいしさ

「夢の樹バウム」(ホールサイズ・4104円)。「たかたのゆめ」の米粉、紫波町産南部小麦、三陸産有精卵などの厳選素材を使い、丁寧に焼いたハードタイプのバウムクーヘン

 陸前高田市役所そば、赤い扉が目を引く「おかし工房木村屋」は、昭和元(1926)年に創業し、地元に愛され続けるお菓子屋さん。創業以来のロングセラー「気仙ゆべし」から、プレハブの仮設店舗で生まれた「夢の樹(いつき)バウム」まで、伝統の味と新しいおいしさでファンを増やしている。

 同市気仙町にあった歴史ある本店と、シュークリームが名物だった旧道の駅内の支店を震災で失った後、コンテナ店舗、仮設店舗を経て、2015年3月に現在の店が本設オープン。夢の樹バウムは12年5月の仮設オープンと同時に発売した“復興の象徴”。奇跡の一本松にちなんだ復興イメージと、ごつごつしたフォルムが生み出す食感が受け、通販サイトを通じて全国区の人気を獲得したほか、お祝いや帰省土産に選ばれるなど地元にも浸透。木村屋の新しい看板商品になった。

 他にもケーキ、和菓子、焼きたてパンを販売し、気軽に使えるイートインスペースも開放。ブランド米「たかたのゆめ」を使った米粉カステラ、同市米崎町産リンゴのアップルパイなどの商品で特産品のPRにも一役買う。「震災直後は『しばらくお菓子は必要とされない』と思ったが、地元の人たちの『店をやめないでほしい』という後押しが力になった。だからこそこの店を大切に続けていきたい」と同店の木村洋平さん。おいしいお菓子で地元に笑顔を増やしていく。

DATA
住/陸前高田市高田町字栃ヶ沢220-1
電/0192・55・2825
営/10時~18時30分
休/水曜(祝日の場合は営業。3月11日・25日は営業)

momottoメモ

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おかし工房 木村屋(陸前高田市)
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