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三陸鉄道が全線再開 台風19号で被災、5カ月ぶり【岩手】

三陸鉄道リアス線の全線再開に合わせて運行した記念列車=20日午後0時45分ごろ、山田町の陸中山田駅

 台風19号で被災し一部不通となった三陸鉄道リアス線(久慈―盛間、163キロ)は20日、最後の不通区間だった陸中山田―釜石間(28・9キロ)が開通し、全線で運行を再開した。強風の影響でダイヤが乱れたものの、沿線住民らに見送られながら記念列車が走行。東日本大震災から二度にわたる災害を乗り越え、約5カ月ぶりに県沿岸部が1本の線路でつながった。

 リアス線は昨年10月の台風19号で被災し、線路への土砂流入や盛り土の流出で約7割の区間が不通となった。復旧工事で昨年11月下旬の宮古―津軽石間(9・2キロ)を皮切りに、不通区間が順次開通。最後の不通区間となった陸中山田―釜石間は、路盤が流出し線路が宙づりになるなど大きな被害を受けたことから、工事が難航していた。

 20日は沿線で朝から強風が吹き荒れ、ほぼ全ての区間で運転を見合わせるなど、ダイヤが乱れる中での全線再開となった。

 山田町の陸中山田駅では、主催者や沿線自治体の首長ら約40人が出席し、記念列車の出発式を実施。中村一郎代表取締役社長は「全国から寄せられた励ましを力に復旧に取り組んできた。人と人、地域と地域をしっかりとつないでいくため、運行を再開する」と宣言。テープカットやくす玉開披で開通を祝った。

 午後0時45分、釜石行きの記念列車が出発。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、関係者のみが乗車した。強風の影響で岩手船越駅で折り返すこととなったが、沿線では住民や鉄道ファンが笑顔で車両を見送る姿が見られた。

 大漁旗を振って送り出した自営業松本龍太さん(41)=同町川向町=は「この日を待ち望んでいた。開通をきっかけに山田町に降り立つ人が増えてにぎわってほしい」と願った。パートアルバイト渡辺典子さん(31)=同町飯岡=は「学生時代に利用していたので思い入れがある。こんなに早く再開してうれしい。買い物の際などに家族みんなで乗車したい」と話していた。

 22日は宮古―釜石間で、東京五輪の聖火を運搬・展示する「復興の火」のイベントが行われる。

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