26人が無投票当選 北上市議選 3市町村合併後で初
任期満了に伴う北上市議選(定数26)は22日、告示された。事前に予想された現職19人、新人6人、元職1人の計26人が立候補。1991年の3市町村合併、現市発足後では初の無投票となり、26人の当選が決まった。
当選したのは党派別に公明2人、共産3人、国民民主1人、社民1人、無所属19人。前回に比べ共産は1人増、社民は1人減となった。男女別では男性20人、女性は1人増の6人。旧市町村別では北上16人、江釣子2人、和賀8人。
各陣営は午前8時30分から市役所で立候補の届け出を済ませ、運動員腕章や街頭演説用標識などの「七つ道具」を受け取り、それぞれの地元や市内各地で第一声を上げた。
各候補者は教育や福祉、子育て、農業といった市政課題の施策充実、市民生活の向上など自身の公約や政策、市政に懸ける思いを訴えた。ある現職候補は「北上市はキオクシアをはじめ産業集積が進んでいるがインフラ整備に金が掛かり、教育や福祉関係の施策が遅れていると各方面から指摘されている。保育施設の待機児童が多く保育士確保も課題で、学童保育もまだまだ施設整備が不十分だ」と主張。「髙橋(敏彦市長の)市政は3期目に入ったが、市長選は無競争で市民の感覚とずれてきているとの指摘もある。そうした中で二元代表制の一角を担う議会活性化に取り組み、市民が求める施策の実現へ市政、議会の運営に取り組む」と力を込めた。
各候補者は市内各地に選挙カーを走らせて遊説。夕方まで「お願い」コールを響かせた。午後5時で立候補の受け付けは締め切られ、他に立候補者はおらず26人の当選が決まった。
市選管によると合併後、7度の市議選(補選除く)はいずれも選挙戦となっていた。無投票は、旧市町村時代でも地方自治法が施行された1947年の江釣子村議選までさかのぼる。
当選証書付与式は30日、市役所で行われる。当選した新議員の任期は4月1日から2024年3月31日まで。
◆北上市議選当選者
(定数26―26、届け出順)
佐藤 惠子 69 市 議 無現
安德壽美子 67 政党役員 共現
藤田 民生 63 農 業 無新
居駒 勉 55 無 職 無新
太田 洋市 63 会社役員 無新
司東 道雄 54 寺代表役員 無元
高橋 孝二 73 無 職 無現
昆野 将之 46 家電設備工事業 無現
三宅 靖 60 会社役員 無現
髙橋久美子 56 無 職 共新
髙橋 洋 58 会社員 無新
藤原 常雄 70 無 職 無新
鈴木健二郎 70 政党役員 共現
星 敦子 61 市 議 社現
小原 享子 63 政党役員 公現
梅木 忍 60 市 議 無現
熊谷 浩紀 57 政党役員 公現
八重樫七郎 73 市 議 国現
武田 勝 72 自営業 無現
菊池 勝 44 会社役員 無現
小原 敏道 66 市 議 無現
阿部眞希男 71 市 議 無現
平野 明紀 52 団体役員 無現
高橋 晃大 47 会社員 無現
藤本 金樹 66 市 議 無現
小田島德幸 64 農 業 無現
※年齢は投票日(29日)の満年齢。党派は「公」が公明党、「共」が共産党、「国」が国民民主党、「社」が社民党、「無」は無所属