角界も騒然!? 自己流相撲字 日本野球界番付を執筆【一関】
一関市の滝沢市民センター生涯学習指導員・蜂谷緑さん(63)は趣味で培った技能を生かし、日本野球界番付社(大阪市北区、塩村和彦代表)が発行した日本野球界番付を初めて執筆した。まるで大相撲の番付を思わせる見事な相撲字で、発行に携わる関係者らを驚かせている。
大阪市内にある同社が毎年5000部ほど発行しており、大人の趣味として関西を中心に多くのファンがいる。番付はプロ野球界や大相撲界の関係者にも贈られ、県内の選手では、銀次(楽天)、阿部寿樹(中日)、期待の堀田賢慎(巨人)、佐々木朗希(ロッテ)の各選手が載っている。
執筆した蜂谷さんは2003年から毎年、奈良県葛城市観光協会に2回ほど招かれ、相撲イベントで相撲甚句の進行役や相撲字の実演を行ってきた。ここ数年は大相撲佐渡ケ嶽部屋の力士と行司による「初っ切り」のアナウンスも担当している。
蜂谷さんによると、相撲字は習ったわけではなく自己流。1985年に取り組み始め、2013年ごろから実演もするようになった。
番付の執筆は03年から19年まで執筆を担当していた大相撲の木村千鷲行司の跡を継ぐ形で今年初めて蜂谷さんが担当。イベントをきっかけに5、6年ほど前から交流があり、相撲談議を交わす仲だという塩村代表から19年秋に依頼された。
大阪から郵便で数回送られてくる選手名が書かれた原稿を見ながら、縦98センチ、横76センチほどの用紙に、各スペース内に文字が収まるように筆ペンで書く。苦労したが、トータルして2日間ほどの時間で書き上げた。
出来上がりについて蜂谷さんは「自分が初めて執筆したものが発行されたことに満足しているが、全体の文字のバランスなどまだまだ課題が多い」と話す。
一方、塩村代表は「発行に携わる人や大相撲関係者らは業界外の人がこれだけの相撲字を書けるんだと驚いている」といい、「蜂谷さんさえ良ければ、今後も続けてほしい」と語っていた。
日本野球界番付は希望者に1部200円で販売している。問い合わせは日本野球界番付社=06(6351)5146=へ。