花巻

田瀬湖の“春”表現 地場産のこだわりと工夫 ダムカレー今年も【花巻】

2年目の春バージョン「田瀬ダムカレー」

 花巻市東和町の田瀬ダムを表現した「田瀬ダムカレー」は、4月2日から同町安俵の東和温泉内「レストラン日高見」と隣接の「味処とうわ」で2年目の提供が始まる。2019年春に初登場し、地域住民をはじめ内外から話題を集めた。今年もアイデアいっぱいの仕上がりで、全国の“ダムカレーマニア”にアピールする。

 コンクリートの構造物に見立てた白米でカレールーを「せき止める」イメージを基本形に、各地域の名産品を使うなどして提供されているダムカレー。田瀬版は同温泉を運営するとうわ地域資源開発公社のスタッフらがアイデアを出し合い、季節ごとに内容が変わるこだわりでも知られる。

 2年目の春バージョンは、白米の上にニンジンでかたどった田瀬大橋が架かり、カレールーの湖面にはジャガイモと生クリームで表現した田瀬湖ボートコースと艇体が浮かぶ。地域に春を告げる川エビの空揚げ、フキノトウの天ぷら、地元老舗メーカーのみそ味、トマトのみずみずしさが興趣を添える。

 調理に当たる畠山拓也総料理長(39)は「田瀬周辺の風景にちなんだ物を地元食材で表現した。去年とは違った素材も使っているので、2年目の味を楽しんでもらいたい」と話す。同ダム管理支所で配布されているダムカード、機械遺産カードの提示でミニソフト(レストラン日高見)、ミニアイス(味処とうわ)のサービスも付く。

 各店1日10食限定。来店前に提供状況の確認を呼び掛けている。1食980円。予約は不可。問い合わせは同公社=0198(42)4311=まで。

持ち帰り、宅配サービス開始 宴会、外食自粛ムード受け

 田瀬ダムカレーを提供する花巻市東和町安俵の東和温泉は、4月1日から、同温泉のレストランメニューと仕出し料理の持ち帰りサービスを始める。新型コロナウイルス感染拡大を受けた宴会、イベント中止などで外食の機会が少なくなった人へ向けた新企画で、仕出し料理は近場への宅配も可能。コロナ禍に揺れる地域住民に歓迎されそうだ。

 同温泉を運営する「とうわ地域資源開発公社」では、感染拡大が影を落とす自粛ムードで、今年3~4月の宴会需要が激減。一方で歓送迎会ニーズは存在するため、家庭やミニ集会でプロの味を楽しめるよう、同公社スタッフが発案した。

 レストランメニューは定食や一品料理まで幅広く用意され、麺類を除いた同店料理ほぼ全てが注文可能。入浴前の依頼で帰宅時にテイクアウト可能のスピード感が売りで、丼物や定食類もオーダーできる。

 一方の仕出し料理は、予算に応じた詰め合わせや弁当、握りずしセットが予算に応じて注文可能。5~6人前イメージのオードブル(税込み3500円)などが基本で、受け渡しの3日以上前に予約するシステムを採用する。

 同公社の佐々木力弥代表取締役は「外食をためらう方にレストランの味を堪能できるよう企画した。『こんな時だからこそ元気が出るメニュー』を用意したい」と利用を呼び掛ける。昨春は月700人ほどあった宴会需要が大きく減少していることもあり、新たな取り組みを温泉利用ニーズ掘り起こしのきっかけとする構えだ。サービスの問い合わせは同公社=0198(42)4311=まで。

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