奥州・金ケ崎

イベント中止 止まらず 奥州・きらめきマラソン

 いわて奥州きらめきマラソン実行委員会(会長・小沢昌記奥州市長)は31日、同市内で5月17日に予定していた第4回同マラソンについて、新型コロナウイルスによる国内感染状況が拡大していることを踏まえ、開催中止を発表した。大会中止は初の事態。参加費などの返金を含めた今後の対応については決定次第、大会ホームページで公表することにしている。

 同マラソンは同市前沢の前沢いきいきスポーツランドを発着点に、今回はフルマラソン(42・195キロ)、10キロ、2キロ合わせて31部門を予定。ゲストランナーに2004年アテネ五輪5位など2度の五輪出場経験を持つ土佐礼子さんをゲストランナーに迎え、09年東京マラソン優勝の那須川瑞穂さん(奥州市大使、同市出身)が大会アンバサダーを務め、46都道府県からフルマラソンに3397人、10キロに1292人、2キロに1260人がエントリーしていた。

 実行委事務局(市協働まちづくり部生涯学習スポーツ課内)では開催に向けた準備を進めていたが、新型コロナの国内感染拡大を受けて3月末に開催可否を判断することとし、18日に開かれた実行委第3回総会で判断などを会長に一任することを承認。同事務局によると、多数のランナー参加によりスタート時に密集状態が発生すること、公共交通機関、シャトルバス、休憩所、更衣スペースなどで参加者の安全・安心を担保することの困難さ、ランナーや運営に協力してもらうボランティアスタッフなど大会関係者の健康被害を未然に防ぐ観点から中止を判断したという。

 小沢市長は31日、岩手日日新聞社の取材に対し「全国規模の大会で、2500人以上が県外から集まってくる。スタート地点はかなり密集し、イベントやその前後にも密集があり極めて危険度が高い。(参加者に)感染症発生が出た場合に足取りを確実につかむのは不可能。断腸の思いだが、マラソン大会を続けていくために、ここでリスクを取るのは賢明でない」と説明。「全国から参加するランナーに満足いただけるよう準備をしてきただけに大変残念だが、参加者、関係者全ての方の安全を最優先に考え、中止の判断をした」とコメントした。

 

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