ボルダリング新競技場が完成 27日から一般開放 大規模大会誘致に期待【岩手】
県が盛岡市みたけの県営運動公園内に整備していた新たなボルダリング競技場が完成し、13日に報道陣に公開された。大規模大会の誘致を見据え、国内最大級の幅35メートルの屋外競技用パネルと、主に練習用となる屋内パネルを設置。27日から一般開放し、本県アスリートの競技力向上と、スポーツクライミングを通じた地域活性化を図る。
東京五輪から正式種目となるスポーツクライミングは、到達した高さを競う「リード」、複数の課題が設けられた壁を登る「ボルダリング」、垂直の壁を登る速さを競う「スピード」の3種目複合競技。同公園には3種目全ての競技場があったが、10年以上前に整備されたボルダリング競技場は規模が小さく、大会向きではなかった。
県は大会に対応した施設を整備するため、2019年10月16日に新競技場の建設に着手。3月30日に完成した。工事費は3億4535万円。屋外用パネルは高さ5メートル、幅は35メートル。世界大会や全国大会での活用を想定している。屋内用パネルは幅22メートル。難易度ごとに斜度やホールド(突起)の色を分けるなどし、練習に適した環境を整えた。更衣室や倉庫、トイレを設けた管理棟も併設している。
13日の内覧会では、県スポーツ振興事業団の昆脩太さん(27)が屋内でデモンストレーションを披露。突起をつかんで軽やかに登り、「大小さまざまなホールドを並べ替えることができ、レベルに応じて取り組みやすい。大会に向けた練習にも適している」と使いやすさを強調していた。
県山岳・スポーツクライミング協会の認定を受けた人を対象に、27日から一般開放する。県スポーツ振興課の阿部匡寛特命課長は「一般の方にも安全に利用していただき、スポーツクライミングの拠点としたい。世界レベルの選手の育成にもつながってほしい」と語っている。
利用に関する問い合わせは、同公園=019(641)1127=へ。