行方不明者発見でお手柄 石川さんと嘱託犬 署長感謝状【奥州】
奥州市胆沢南都田字化粧坂の警察犬指導手石川薫さん(57)は、嘱託犬のコンラート・フォム・ハウス・モモイシ号(雄7歳)と共に行方不明者を無事発見したとして、22日に奥州署(菊地一也署長)から署長感謝状を受けた。石川さんは「相棒と共に無事な発見ができてうれしい」と喜びを語った。
石川さんは1998年から指導手として活躍。シェパードのコンラート号は活動4年目となっている。
感謝状の対象となった捜索事案は3月26日に発生。行方不明となった市内の70代女性を、午後10時30分ごろに北上川の河川敷近くで捜した。付近には女性が運転していた車が残され、家にあった靴の臭気を覚えたコンラート号はすぐさま追求を開始。5分ほどでたどり着いたやぶの中で、あおむけに倒れていた女性を発見した。女性に意識はあったが、低体温で危険な状態だった。
贈呈は同市水沢の同署で行われ、感謝状を手渡した菊地署長は「夜間でもあり、遅ければ命が失われていた。発見が救命につながった」とたたえた。記念写真にはコンラート号も一緒に納まった。
同署からは昨年に続いての感謝状受領。昨年は10件ほどの出動があり、今年も既に同署管内だけで4件の現場を踏んでいるという。時間を問わず要請を受ける厳しい任務だが、石川さんは「直接遺留品などのにおいをかがせることで捜索の精度が向上し、訓練の成果が出た」と手応えを語る。「警察からの感謝状はもちろん、(行方不明者の)家族からの感謝も受けている。まだまだ警察犬の認知度は低いが、今回の表彰で高められれば」と願っていた。
電子新聞momottoで紙面未掲載写真を公開中