一関・平泉

昔懐かし曲がり屋再現 萩荘・千葉孝さん(76)【一関】

新作の土台部分の制作に取り組む千葉さん

 一関市萩荘字要害の千葉孝さん(76)は、木工品作りを趣味で約20年続けている。3年ほど前からは伝統的な家屋の様式の一つである曲がり屋を中心に制作。作品は市内の展示会に出品したり希望者に販売したりしており、「見た人に昔を思い出し、懐かしんでもらえれば」と話す。

 千葉さんはこれまでに、曲がり屋や古民家を20点ほど作ってきたといい、大きい作品で横60センチ、高さ45センチほど。制作に当たっては、旅行先で見た古民家、遠野市で目にした曲がり屋などを参考にしたという。

 作品ごとに内部の構造が異なり、ふすまや障子は開閉も可能。かやぶき屋根はござをほどき、束状にまとめ直して貼り付けた後、切りそろえて表現する。

 内部の装飾品は粘土や制作過程で出た端材を使い、げたや鍋、ダイコン、柿など細部まで作り込むことで昔ながらの暮らしを再現。作品によっては屋根を持ち上げて内部を見られるほか、電気を通し室内を照らすこともできる。

 全て手作業で、触れてもけがをしないよう木の表面にはやすり掛けも行う。そのため、一つの作品を完成させるまでに1カ月、長い時は3カ月ほど要するという。

 腕を見込んで家紋入りの作品の制作や指導を依頼されることもあるといい、千葉さんは「ものづくりは奥が深い。思い付いた作品を作り続けていきたい」と今後に意欲を見せている。

 作品に関する問い合わせは千葉さん=090(8921)6414=へ。

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