一関・平泉

来春再開まで展示を充実 北上川流木館・川崎が1周年【一関】

コロナ禍で閉館のまま1周年を迎えた北上川流木館・川崎で、新作オブジェ「フタバサウルス・スズキイ」の脇に立つ佐藤館長

 一関市川崎町の北上川流木館・川崎(佐藤?明館長)は、新型コロナウイルス感染拡大に伴って休館したまま、オープン1周年を迎えた。佐藤館長が北上川で収集した流木を使って新たに制作した首長竜のオブジェのほか、漂着した貝などを展示するコーナーも加わり、一層充実した内容で2年目の誘客に力を入れるはずだった。佐藤館長は一日も早く事態が収束し、来春に再開できるように願っている。

 同館は閉鎖された旧笠松荘の建物を利活用し、2019年5月18日にオープン。土日・祝日のみ開館し、同年11月から20年3月までは冬季休館したが、コロナ禍で4月に予定していた再開を見送り、そのまま1年間の休館に踏み切った。

 館内のメイン展示室には、佐藤館長が福島県いわき市まで骨格標本を見に出掛け、流木が持つ自然の造形美を生かして制作した首長竜「フタバサウルス・スズキイ」のオブジェが加わり、別の展示室には漂着した貝を標本にしたコーナー「貝のミュージアム」も新設。

 水中や土中に長く埋もれていた「水没材」のうち黒ずんで石のような質感になったクリやクヌギ、クルミの木のほか、長い歳月を経て地中で変性し、半ば炭化した「埋もれ木」などのコレクションも解説パネルと共に展示している。

 佐藤館長は「北上川がつくった芸術として、さまざまなコレクションを見てもらえるようにしている。昨季は県外からの来館が多かった。もっと北上川に興味を持ってもらい、来季は小中学生の学習などにも役立ててもらえるように、PRに力を入れたい」と語り、21年4月の再開へ向け改装なども進めている。

▲新設された貝のミュージアム

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