産業まつり開催へ 「活性化きっかけに」 実行委【一関】
農業祭 31日、11月1日
一関地方産業まつり実行委員会(会長・勝部修一関市長)は3日、同市山目の一関保健センターで開かれた。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い春から夏にかけて市内のイベントが相次いで中止される中、2020年度の産業まつりについて協議し、10月24、25日に商工祭、同31日、11月1日に農業祭を開催することを決めた。最終的な開催可否は8月に判断する予定だが、一関の商工業、農業をアピールすることで新型コロナで落ち込んだ経済活性化のきっかけとするべく、開催する方向で具体的な内容を詰めていく。
産業まつりは、一関地方で生産される優れた物産品などを展示即売することで、生産者の意識高揚を図り、生産者と消費者の交流を深めることを狙いに毎年開催。以前は同時開催されたこともあったが、会場設営などの観点から日程をずらして開催されるようになった。商工祭、農業祭ともにここ最近は2万~3万人が来場しており、秋の一大イベントになっている。
実行委には構成機関・団体の代表ら9人が出席。19年度の開催結果、収支決算と20年度の開催要項、収支予算を原案通り決めた。
市内では春には一関春まつりや全国もちフェスティバルが中止となり、一関夏まつりなど各地の夏祭りも見送ることが決まったが、産業まつりについては「新型コロナの影響で停滞した地域経済を活気づけるきっかけにしてもらう」として、開催する方向とした。
20年度の産業まつりのメインテーマは「“見て”“知って”“味わって”郷土の自慢 産業まつり」。商工祭は同市大手町の一関文化センター駐車場や同市大町のなのはなプラザ、農業祭は同市狐禅寺の市総合体育館、一関遊水地記念緑地公園が会場となる。時間は両祭とも初日が午前9時30分~午後4時、2日目は午後3時まで。
開催に当たっては、新型コロナの感染防止に向け、ステージイベントなどで密閉、密集、密接の「3密」が生じないよう工夫が必要なことや入場を制限するか、会場内での飲食を可とするかといった課題が挙げられるが、今後実行委の下部組織に当たるプロジェクト委員会で催しの内容を含めて協議していくこととした。
春夏に中止となったイベントを産業まつりの会場に集結させるというアイデアも出され、勝部市長は「春のイベントをやりたかったのにやれなかった人、夏のイベントに携わっている人の思いを秋に総結集する形でつくっていければいい」と語っている。
このほか実行委では、まつりの名称を「いちのせき産業まつり」に変更することを決めた。