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住宅施錠4割 油断や不注意は禁物 窃盗被害者アンケート 岩手県警

 県警は、2019年に認知した住宅対象侵入窃盗事件の被害者を対象にした鍵掛けに関するアンケート結果を公表した。回答を得た45件のうち、日ごろから施錠を徹底していると答えたのは19件で、全体の約4割。事件発生時に鍵を掛けなかった理由については「泥棒が入ると思わなかった」との回答が目立ち、油断や不注意が被害につながったケースが多かった。

 県警によると、昨年の本県の住宅対象侵入窃盗の無施錠被害率は77・9%で、全国ワースト3。アンケートは、県民の鍵掛け意識を向上し被害の未然防止につなげる目的で初めて実施。昨年の住宅対象侵入窃盗事件の被害者67人を対象に行い、45件の回答を得た。

 「鍵掛けで窃盗被害を防ぐことができるか」という質問について、「効果はある」と答えたのは41件。「ない」と答えたのは2件、「わからない」も2件で、全体の約9割が鍵掛けの有効性を認めた。一方、日ごろから自宅の窓や玄関を「全て施錠している」と答えたのは19件で、42・2%にとどまった。「一部かけている」は22件、「かけていない」は4件だった。

 被害時に鍵を掛けなかった理由について、心理的要因では「まさか泥棒が入ると思わなかった」が10件で最多。「すぐ帰宅するつもりだった」が4件、「家族が在宅していた」も3件と目立った。物理的要因では、「暑いため、換気のため」が5件と多かった。

 県警は玄関に鍵を掛けたとしても、窓や勝手口が無施錠であれば、不審者は簡単に侵入すると指摘。多くの場合、「うちは大丈夫」という油断や、鍵の掛け忘れなどの不注意が被害を招いていると分析した。今後は気温の上昇などで窓を開放する機会が増え、無施錠による被害の発生が懸念されることから、内田憲生活安全企画課長補佐は「一部の鍵掛けでは防犯対策にならない。泥棒が入りにくい環境をつくり、特に外出や就寝前には点検して鍵掛けを徹底してほしい」と広く呼び掛けている。

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