北上・西和賀

思い爆発激しいラリー OBらと交流試合 専大北上卓球部

OBとの交流試合で練習成果をぶつける専大北上高の卓球部員(右)

 北上市新穀町の専大北上高校男女卓球部は4日、同校近くの同部練習場で現役生とOBとの交流試合を行った。新型コロナウイルスの影響で、出場予定だった大会などが中止となったのを踏まえ、父母・OB会の協力で企画。3年生の中には、これを機に卓球から離れる生徒もいる。駆け付けた先輩たちとの激しいラリーで、卓球ができる喜びとこれまでの成長をぶつけた。

 新型コロナの感染拡大防止の観点から、同部男子が11年連続で出場予定だった全国選抜大会のほか、県高校総合体育大会、卓球競技が奥州市で実施されるはずだった全国高総体が相次いで中止に。そんな中でも最終学年の生徒が部活動の成果を発揮できる場所をと、父母会やOB会のバックアップで開催が実現した。

 会場に出入りする際の手指消毒やマスク着用、密の回避といった感染防止を徹底しながら、OBらに現役生が勝負を申し込む交流試合や団体戦を行った。特に3年生の生徒たちは、これまで打ち込んできた卓球への思いを爆発させるかのようにプレーを楽しんだ。

 大学でも卓球を続ける男子の池田陽翔主将(3年)は「(選抜大会などが中止になった時は)落ち込んだがこの会の開催を知ってからは、ここを目指して練習してきた。自分たちのために来てくれた先輩方に、プレーで成長した姿を見てもらえた」と笑顔を見せた。

 野田春輔監督は「進学して続ける生徒もいれば、この日をもって本格的に勉強に切り替える生徒もいる。前向きに取り組んでいける機会になったのでは」と交流試合の意義を語った。

 父母会は会場の消毒作業などに奔走。入江崇武さん(3年)の父で父母会長の淳仁さん(49)は「子供たちは目標などを失いかけていたところだったので、こういった機会を設けるために準備してきて良かった」と目を細めていた。

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