奥州・金ケ崎

思い出は“天然色” 大瀧さん七回忌追悼展・藤原の郷 ポスターやLPずらり【奥州】

藤原の郷で開かれている大瀧詠一七回忌追悼展

 奥州市江刺出身のミュージシャン大瀧詠一さん(1948~2013年)の足跡をたどる企画展「大瀧詠一七回忌追悼展―青空のように―」は、歴史公園えさし藤原の郷・天空館で開かれている。レコードやCDなどの音源や書籍、雑誌の切り抜きなどが会場を埋め尽くし、訪れた人たちに多彩な才能を紹介している。

 企画展は、日本のポップス、ロックに多大な影響を残し、今なお世代を超えて多くの人々に愛される音楽を残した功績をたたえるとともに、JR水沢江刺駅発車メロディーに大瀧さんの「君は天然色」を導入しようと市民運動が活発に行われていることを受け、えさし藤原の郷が主催。開園記念日の4日から11月8日まで開かれている。

 展示されているのは、江刺大瀧詠一顕彰会の高橋晋会長(同市江刺)のコレクションから、音源に関する物、雑誌などに掲載された物など700点余り。このほか、もりおか啄木・賢治青春館の協力を得てパネル資料を展示している。

 会場入り口までの通路には、大瀧さんの代表曲、アルバムの大判のポスターを並べた。また、エントランスには梁川小学校の二宮金次郎像の記念撮影用パネルを配置した。この像は同校に在学していた当時の大瀧さんが並んで撮った写真があり、ファンの間では“聖地”として知られるという。

 メイン会場は、LPやEP、CD、MDといった音源、ジャケット、ポスター、計300点がずらり。ソロやバンドの作品のほか、「夢で逢えたら」「風立ちぬ」「探偵物語」「冬のリヴィエラ」といった提供曲、プロデューサーとして手掛けたクレージーキャッツなどのアルバムも展示。さらに音楽情報誌などで紹介された記事も400点あるという。

 この中では代表アルバム「ロング・バケーション」のLPは、限定のインストゥルメンタル盤「シング・アロング・バケーション」も併せて展示。「シング―」には収録されなかった「さらばシベリア鉄道」のインストゥルメンタル「哀愁のさらばシベリア鉄道」(フィヨルド7)も、当時の紹介文と共に展示し、来場者の興味を引いている。

 高橋会長は「変人、奇人かもしれない」と突出した多才ぶりを評価し、さらに「多趣味で、特に長嶋巨人、落語、映画、相撲は知識が豊富。野球のキャンプリポートを書いたこともあった」と紹介。「50年間の作品が一堂に見られるようになっている。どなたにも新しい発見があるのでは」と来場を呼び掛けている。

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