北上・西和賀

舞台芸術 復活の光へ アンバー色照明に願い さくらホール【北上】

黄褐色の「アンバー」に染まったさくらホール小ホール。普段とは違った世界を演出している

 北上市文化交流センターさくらホールでは7月、毎週月曜日に館内をライトアップしている。舞台照明色で「アンバー」(#31)と呼ばれる黄褐色に彩られ、夕焼けのような幻想的な世界を演出している。

 世界的な新型コロナウイルス感染拡大で舞台芸術、音楽など各イベントが相次いで中止、自粛を余儀なくされる中、裏方として支える各地のスタッフ、イベント従事者が全国同時ライトアップイベント「ジャパン#31プロジェクト」を企画。「エンターテインメントイベントは、必ず、皆さんの元に戻ります」との思いを一つにしている。

 黄褐色には「温かい、豊潤、穏やか」と「ストレス、押さえられた感情」の相反するイメージがあるという。「コロナ禍によるストレスをアンバーのライトアップにより、穏やかで温かい日常を取り戻して」との願いも込めている。

 同ホールも、この企画の趣旨に賛同。1回目となった6日夜、正面玄関付近の外観と大ホール入り口、小ホールがアンバー色に染まり、普段見られない光景が広がった。

 舞台技術担当の佐藤忍さん(46)は「(コロナで)お客さまのキャンセルが続いたが、日常に戻った時のために機材メンテナンスに時間を割いてきた。エンターテインメントを見られない方々にアンバー色を見て何かを感じ取っていただき、穏やかな気持ちになってもらえれば」と話している。

 13、20、27日も午後8時から、当日の館内の状況を踏まえ点灯する。

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