奥州・金ケ崎

人手不足に強い味方 北股地区ワークキャンプ 学生ら農作業支援【奥州】

ヤマブドウ畑で剪定作業に協力する北股地区ワークキャンプ参加の学生ら

 奥州市衣川の北股地区振興会は2020年度初めてとなる北股地区ワークキャンプを18、19日の1泊2日の日程で実施している。県立大などの学生がボランティアとして来訪し、人口減や高齢化で人手不足となっている地区内の農作業、環境美化活動などに協力している。

 北股地区では18、19年度の2カ年で同振興会と県立大が地域協働研究のプログラムを展開。同大では学生有志がサークル「北股フレンズ」を結成し、地区内でのボランティア支援活動も行っている。

 中山間地域で住民が高齢化し、生活上の困り事の増加や、従来地域で行ってきた共同作業が人手不足で困難になる中、同地区では地区内に住民手作りのボランティアセンターをつくり、外部の力を呼び込むプロジェクトに取り組んでいる。ワークキャンプはこれらの動きの中、今年度から2カ年の同大との協働研究と、トヨタカローラ南岩手の地域貢献事業による活動用車両の協力を受け同振興会で年間複数回計画している。

 当初は4月から予定していたが、新型コロナウイルスなどの影響で今回が今年度最初の実施。18日は県立大などの学生11人が参加し、農作業や地区コミュニティ施設の清掃に当たった。

 西窪営農改善会が作付けしている約60アールのヤマブドウ畑では、天候の影響で例年より遅れている剪定(せんてい)作業に約2時間協力。同会関係者と一緒に学生たちははさみを手に熱心に取り組み、会話も楽しみながら地域との交流も深めた。同大総合政策学部1年の五郎丸千尋さん(18)は「北股フレンズの活動を知り、いろんな人と交流したいと参加した。地域に携わる仕事に将来就きたいので、地域の人と話をして思いを聴きたい」と語った。

 また、中国の北京外国語大に4月から通う予定だった深瀬加一さん(18)=矢巾町=は新型コロナの影響で中国に行くことができない状況で、県立大の友人の誘いを受けて参加。初体験の剪定作業に「楽しい。自分に向いているかも」と笑顔を見せ、「今のピンチをチャンスにしたい」と活動への意欲を見せていた。

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