花巻

大人と気軽に対話を 高校生が意見交換 未来を探すWS【花巻】

花巻市地域おこし研究所が開いているワークショップで大人と意見を交わす高校生

 花巻市職員で構成する市地域おこし研究所は、高校生と共に「対話で未来を探すワークショップ(WS)」に取り組んでいる。生徒が自分の意見を主張できるよう対話のスキルを身に付けてもらうのが狙い。28日までワークショップを3回開催し、高校生と大人が複数のテーマで意見を交わしている。

 同研究所は、人材育成と活力ある地域社会の形成を目的に2018年7月の同市と慶応大湘南藤沢キャンパス(SFC)研究所が、地域おこしの研究開発の連携協力する覚書を締結したのを受け、同年8月に設立した。花巻の地域資源を生かした活性化の施策などを検討している。

 同ワークショップは、学生と地域の大人が気軽に話せる機会が少ないことや学生が対話のスキルを学べていない状況を受け、コミュニケーション能力の向上を図る狙いで実施した。

 初回の18日は、同市大通りのなはんプラザで開かれ、同市の高校に通う生徒を中心に30人が参加。慶応大大学院政策・メディア研究科特任教授の山口覚さんをファシリテーターに迎えた。参加者が4人1組に分かれ、初対面の人が話しやすいように好きな本などをテーマに話し合う時間を設けられた。

 山口さんが提案した三つのテーマから「夏休みに宿題は必要か」を選んで対話した。参加者はテーブルを覆った大きな紙に「夏期講習があるから必要ない」「学力が低下しないように勉強する」など自分の考えや相手の意見を書き込み、途中でメンバーを入れ替えて他の班の意見を参考しながら振り返った。

 花巻南高3年の原田萌々香さんは「大人と意見を交わすことで考えや意見が参考になった。これからは臆することなく、自分の意見を言えるようになりたい」と対話の重要性を再認識していた。

 同ワークショップを企画した同研究所メンバーで、市生涯学習課の幅下智子主査は「対話のスキルや方法論を学び、高校生活や進学、就職活動など人生の選択肢を広げ、それを生かしてほしい」と話している。

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