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7月の交通事故死ゼロ 統計開始後で初 コロナ外出自粛も要因か 県警【岩手】

 県警がまとめた県内の交通事故発生状況によると、統計を取り始めた1962年以降、7月の死亡事故が初めてゼロとなった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、例年と比較して交通量が少ないことや、関係機関と連携した広報啓発活動が奏功したとみられる。

 県警交通企画課によると、7月末までに人身事故は916件(前年同期比183件減)発生。傷者数は1069人(同239人減)、死者は26人(同2人減)でいずれも減少している。

 死者数を月別に見ると、1月は2人と少なかったが、2月5人、3月5人、4月は8人と増加。中でも4月は過去10年で最多の人数となった。続く5月が2人、6月は4人と増加傾向にあったが、7月に今年初のゼロを達成した。

 例年、7月は帰省などに伴う交通量増加に起因した事故が多く、昨年7月は6人が犠牲となった。今年は新型コロナによる外出自粛ムードで交通量や市街地の人通りが少なく、人身事故そのものが減少。17~26日には「夏の交通事故防止県民運動」と銘打ち、県警と関係機関が啓発チラシの配布などの広報活動を展開した。同課では「事故防止の呼び掛けで県民の交通安全意識が高まったことが、7月の死亡事故ゼロにつながったのではないか」と分析する。

 県警は年間の輪禍死50人以下を目標としており、同課の高橋紀彦次長は「8月以降も死者ゼロを目指し、啓発活動や交通取り締まりに力を入れる」と強調。夏本番を迎え、暑さによるぼんやり運転などが懸念されることから「小まめな休憩を取りながら、注意散漫にならないよう気を付けて運転してほしい」とドライバーに呼び掛けている。

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