奥州・金ケ崎

悪疫退散の祈り届け 胆江神楽大会【奥州】

悪疫退散を願って御神楽を舞う水沢南小神楽クラブの児童たち

 第45回胆江神楽大会「悪疫退散祈願神楽~天までとどけ、病魔をはらう祈りの舞~」(胆江地方神楽振興協議会主催、岩手日日新聞社など後援)は22日、奥州市水沢の日高神社神楽殿で開かれた。同神社の夏祭りに合わせた恒例の大会を今年は特に病魔退散を願って開催。新型コロナウイルスの影響下でも伝統を途切れさせまいと、各継承団体が堂々と舞を披露した。

 狼ケ志田神楽による寄せ太鼓の後、開会式に続いて同地方の9団体が14演目を披露。災いを払う意味合いの強い舞を集めたという。このうち水沢南小学校神楽クラブは児童12人が「御神楽」を舞い、鮮やかな衣装で練習の成果を見せ、大きな拍手を受けた。

 同クラブもコロナ禍で例年同様に披露の機会を確保できるか不透明といい、出演した玉山凛さん(6年)は「少し間違えたが踊りに満足できた。(最高学年のため)クラブで神楽を踊れるのは今年で最後なので、早く流行が収まってほしい」と願った。

 実施に当たり、1演目ごとに舞台を消毒、来場者の検温などの対策を取った。及川章同協議会長(69)はあいさつで「祈祷(きとう)としての神楽が存在する意味に立ち返ると、できる限り感染対策を取って舞い世の安寧を祈るのが筋で、自粛では本末転倒。祈りの心を世に問うてみる」と開催に懸けた思いを語った。

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