一関・平泉

おいしさモ~たまらん コロナで消費低迷 学校給食にいわて南牛【一関】

いわて南牛のステーキを給食で味わう厳美小の児童

 新型コロナウイルスの影響で消費の低迷が続いている一関地方のブランド牛肉「いわて南牛」が11日、学校給食として一関市内の小中学校5校に提供され、児童生徒がステーキを味わって畜産農家に感謝した。

 新型コロナの感染拡大に伴うインバウンド(訪日外国人旅行者)の減少などで国産牛肉の需要が減退している中、いわて南牛の消費を拡大するとともに生産者の意欲を高めようと、県のいわて和牛肉等販売促進緊急対策事業に市が申請して実施。いわて南牛は学校給食センターで調理され、2021年2月までの間に市内の小中学校と特別支援学校分教室で児童生徒と教職員合わせて約9000人に提供される予定。

 このうち、同市厳美町の厳美小学校(小野寺香世校長、児童126人)では、校内放送で、いわて南牛が08、12年に全国肉用牛枝肉共励会で最優秀賞に輝いた実績や、かめばかむほどおいしさが分かるという特長を紹介。肉自体のうま味が分かりやすいよう、塩、こしょうだけで味付けされた40~60グラムのステーキが児童に1枚ずつ配られた。

 児童はステーキを頬張ってかみしめ、佐藤淳輝君(6年)は「おいしい。本格的な味がする」、佐々木陽葵さん(同)は「軟らかく、とてもおいしい。一生懸命作ってくれている人に感謝したい」と笑顔を広げた。

 いわて南牛の生産者を代表し、JAいわて平泉肥育牛部会の阿部秀樹さん(49)=同市赤荻字外山=が同校を訪問し、児童にあいさつした。阿部さんは「コロナ禍で枝肉相場が下がっている中、地産地消のイベントをしてもらえるのはありがたい。地元でいわて南牛を食べた人はまだ少なく、給食に出してもらえれば認知度が上がるのでは。口にしてもらわないと良さは分からない」と話していた。

 同日は、山目、萩荘各小学校と磐井、厳美各中学校でも同じメニューが提供された。

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