保護者招き“音”返し 衣川中吹奏楽部 サックス団体と合同演奏【奥州】
奥州市立衣川中学校の吹奏楽部とサックスの演奏団体「ZERO SAXOPHONE ENSEMBLE」のジョイントコンサートは21日、同市衣川の同校で開かれた。新型コロナウイルスの影響で同部の対外活動の多くが中止となった中、保護者ら家族を招いて練習成果を披露。日ごろの恩返しの思いを示した。
コロナ禍で同部は主要なコンクールをはじめ、福祉施設での訪問演奏や敬老会、地元の祭りなどへの出演も中止となり、例年と違う活動を余儀なくされてきた。演奏の機会を絶やすまいと、音(恩)返しとして今回のコンサートを企画。2020年度から同部にサックスを指導している同団体の訪問演奏と合流する形で実現した。
コンサートは同団体、同部の単独と両者合同ステージの3部構成。同団体は県南と宮城県北を中心に活動しており、6人がクラシックからポップスまで幅広いジャンルを演奏した。同部は3年生までの9人全員が出演。合同では「Pretender」と「Paradise Has No Border」に部員のソロパートも織り交ぜるなどして盛り上げた。アンコールの「マーチチャグチャグ」を終えると、家族から温かい拍手が送られた。
部長の三浦璃久さん(3年)は「今の社会状況で演奏ができるのはとてもうれしい。練習成果を家族に披露できたことも良かった。今回の演奏会のような場を通じ、地域に元気を届けていきたい」と話していた。