里親制度 理解深めて パネル展示で実情紹介【北上】
「里親制度パネル展示会―『知ってほしい、里親のこと』―」は、北上市大通りの市生涯学習センターで開かれている。里親制度の概要や里親を必要する子供が多い実情を紹介している。
里親制度の普及啓発を目的に、県福祉総合相談センターが主催。里親の種類や県内の実情、制度の趣旨、里親と子供が出会うまでのストーリーをそれぞれの視点から描いたイラストなどを展示。関連のパンフレット、リーフレットも配架している。
県内では、諸事情で家庭で暮らせない18歳未満の要保護は約400人、うち約300人が乳児院や児童養護施設で集団生活し、里親家庭で暮らすのは約100人。同センターによると「里親を必要としている子供はたくさんいる。里親が住む地域や、里親が希望する子供の年齢層にもばらつきがある」という。
里親には、18歳になるまで家庭で養育する一般的な「養育里親」のほか、戸籍上も自分の子として育てる「養子縁組里親」などがある。相談、数日間の研修などを経て里親登録し、子供と面会するプロセスがあり、里親になれば養育費も支給される。里親の希望者は子供がいない夫婦をはじめ子育てが一段落した家庭など、さまざまという。
同センターの渡邊菜乃花相談調査員は「里親を重く受け止めず、まずは知っていただきたい。考える機会になれば」と話している。
北上での展示は14日まで。紫波町内のほか、花巻市のイトーヨーカドー花巻店ぷらっと花巻でも19~30日に展示する。11月17日は紫波町情報交流館で里親制度説明会を開く。入場無料。定員10人。要予約。問い合わせは同センター里親担当=019(629)9608=まで。