奥州・金ケ崎

地域の元気発信へ 市民☆文士劇「女ねずみ小僧」 来年1月公演向け顔合わせ【奥州】

第13回奥州市民☆文士劇「女ねずみ小僧」の公演成功に向けて結束したキャスト・スタッフ

 江刺体育文化会館ささらホールなどは、第13回奥州市民☆文士劇を2021年1月30、31の両日に同市江刺大通りの同ホールで開催することを発表した。キャスト・スタッフの一般公募をせず参加者数を例年の3分の2に減らし、両日で計3回予定する公演の客席数も例年の5割以下にするなど新型コロナウイルスの感染予防対策を図って企画し、演目は「女ねずみ小僧―自粛の嵐をくぐり抜け 闇夜の屋根から御免あそばせ!―」に決定。16日夜にはキャスト、スタッフの顔合わせ会が開かれ、地域からの元気発信へ結束を固めた。

 文士劇は同ホールと実行委員会が主催。「地域の元気を発信!」をコンセプトとし、著名人のゲスト文士の参加も得て、エンターテインメント性の高い娯楽劇を展開している。

 実行委では新型コロナの状況を踏まえて検討を進めてきたが、感染予防対策を行いながら開催する方向を決定。キャスト、スタッフは例年の一般公募を取りやめ、前回参加者を中心に例年より50人程度少ない総勢100人規模に、客席も平席を設けず、固定席も間隔を開けて1公演当たり260席とし、前回対比46%の観客数に絞り込む。観客には来場時の検温、マスク着用、消毒、氏名・連絡先記入などを求め、公演中の幕間で換気休憩を取る。

 ゲスト文士はナレーション参加の作家髙橋克彦さん(盛岡市)を含め、4人にとどめる。感染状況によっては無観客での公演、公演中止も決断する構え。

 今回の作品は江戸時代末期の江戸を舞台に、貧しい民に、あくどい商人から盗んだ小判をばらまく盗賊・女ねずみ小僧が、遊び人の金さんとともに、旗本を親の敵と狙う上方役者に肩入れし、江戸の巨悪に挑むといった内容。例年同様に脚本家道又力さん(盛岡市)が脚本を手掛け、演出は昨年に続き演出家の吉田利成さん(同)が担当。以前に文士劇に演出で携わっていた長掛憲司さん(秋田県・わらび座)も殺陣演出で参加する。2幕14場、公演時間は2時間20分程度を見込む。

 顔合わせ会には約70人が出席し、高野誠司実行委員長が「半年間大いに悩んだが、原点に立ち戻り、今こそ元気を伝えたいと考えた。今は自粛、制約をしながらこの事業を進めていきたい。一緒に頑張ろう」と呼び掛けた。道又さん、吉田さんらのあいさつ、担当別での打ち合わせ後、声を出さずに全員で拳を振り上げ、結束を図った。

 キャストの稽古は21日に開始し、美術、大道具・小道具などスタッフも順次作業に入る。参加者は体調と行動履歴を記録し、キャスト練習時には検温、消毒、うがいとマウスシールド着用を徹底するなどの対策を行い、取り組んでいく。

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