北上・西和賀

伝統継承へ思いつなぐ みちのく芸能まつり 高校生ら熱演【北上】

立石百姓踊りを披露する水沢農高民族舞踊部員

 北上・みちのく芸能まつり特別公演2日目は18日、北上市文化交流センターさくらホールで高校生芸能フェスティバルとベテラン団体公演が行われた。12団体の出演者がステージ上で熱演。2021年の同まつり第60回記念に向け、民俗芸能継承の思いをつないだ。

 新型コロナウイルス感染防止のため前日に続き会場には関係者のみの入場で、動画投稿サイト「ユーチューブ」で配信。さんさ踊り、太鼓、鹿踊(ししおどり)、神楽、田植踊り、鬼剣舞など多彩な演目で高校7団体、ベテラン5団体が舞台に立った。

 各団体にとって今年は公演が少なく、貴重な機会。高校生は若さを前面に躍動し、ベテラン団体も熟練の演舞を披露した。

 大東高鹿踊部は「入り込み」「三人狂い」などの演目でエネルギッシュな動きを見せ、佐藤涼羽部長(2年)は「(配信で)いつもと空気が違い見ている人がどう感じたか不安だったが、みんな笑顔で楽しく踊れた。普段見ることができない遠くの人にも見てもらえたらうれしい」と充実した表情。水沢農高民族舞踊部は部員8人で一人何役もこなし、「立石百姓踊り」をコミカルに演じた。伊東花音さん(3年)は「(動画サイトに)残るだけに緊張したが、少人数でやれることはやった。今年数少ない公演で、広いステージで踊ることができてうれしい」と達成感をにじませた。

 ユネスコ無形文化遺産の早池峰岳神楽に続き、最後は岩崎鬼剣舞と指導を受ける北上翔南高鬼剣舞部が合同で勇壮な舞を披露。特別公演を締めた。

 同まつりの八重樫守民運営委員長は「高校生も完成度が高く、岩手の民俗芸能にとって心強い。無観客だが2日間開催でき、来年の本番に向けいい弾みになった」と手応えを語った。

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