北上・西和賀

コロナ禍 “感謝”で乗り越え 結婚25年目 コーディネーター・遠藤さん夫妻【北上】

結婚25年目となり、公私とも二人三脚で歩む遠藤哲也さん(左)・修子さん夫妻
仕事激減も企画準備

 22日は「いい夫婦の日」。北上市を拠点に、「おしどり夫婦」としてお祝いごとコーディネーターを務める遠藤哲也さん(50)・修子さん(57)夫妻=同市花園町=は結婚25年目となる。今年は新型コロナウイルスでイベントや冠婚葬祭が中止となり経営的に打撃を受けながらも、互いへの感謝の気持ちを胸に、夫婦二人三脚で歩みを進めている。

 2人は北上青年会議所、北上商工会議所青年部の活動を通じて知り合い1996年11月に結婚。哲也さんはホテルマンとして22年間、結婚式やパーティーなどの営業を担当。1年間、自然葬の仕事にも携わった。

 修子さんは首都圏の化粧品メーカー勤務後に帰郷し、家業の傍らイベントでは司会も担当。フリーアナウンサー、メイクアドバイザー、カラーセラピストなど多彩な顔を持つ。

 入籍しても結婚式をしないカップルが増え、哲也さんは「ホテルでなくても、いろいろな方法で式ができることを伝えたい」と2016年10月に独立。修子さんと「EN―DO企画」を立ち上げた。

 2人で各種イベント企画や企業の落成式、式典などの企画運営、集客、司会まで一手に担う。結婚式も本人の希望に応じ自由で、型式にこだわらない形でコーディネートしてきた。

 独立して3年余り。2人の幅広い人脈で事業が軌道に乗りつつある中、襲ったのがコロナ禍。今年はイベントがことごとく中止となり、4~8月は収入がほぼ絶たれた。

 苦境に立たされたが、ともにいたって前向き。「2人の時間も増えた。こんな時だからこそできることがある」と式にふさわしい場所を探し、新企画も準備。10月には大槌町の浪板海岸で家族限定の結婚式をプロデュースした。「結婚式をすることで、家族の絆が深まる」との思いは変わらない。

 哲也さんは事務や企画、会計など、修子さんは演出、メイク、司会など役割分担。互いに得意分野を生かし、支え合ってきた。「1人ではできなかった。妻がいればこそ」と哲也さん。修子さんも「事務的なことはできない。夫がいなければ無理」とほほ笑む。

 夫婦生活で必要なことについて、2人は「互いの努力」と強調。哲也さんは「一番近い存在の妻が言ったことを受け入れてやってみると世界が広がり、自分にない価値観を教えてくれた。日々の生活で、小さい約束ごとも守るようにしている」、修子さんも「もともと育ってきた環境や考え方が違う。自分の尺度で考えず、どんなに近い存在でも『ありがとう』と感謝している」と夫婦円満の秘訣(ひけつ)を語る。

 夫婦生活もいつしか25年目。2人は「最初は大変だが10年たって楽になり、今は本当に楽」と振り返る。今は公私ともに一緒の時間を過ごし、互いに笑っている姿を見るのが幸せな時間という。2人は「結婚生活も結婚式も、いいものだと伝えていきたい」との思いを強くしている。

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