限られた時間効率的に 花巻北高「100年の学び」講演会 佐々木監督(静岡聖光学院高ラグビー部)が助言
県立花巻北高校(川村俊彦校長、生徒677人)の「100年の学び」講演会は25日、花巻市本館の同校で開かれた。花園出場経験のある強豪・静岡聖光学院高校ラグビー部の佐々木陽平監督が独特の練習メニューや選手の取り組む姿勢について語り、生徒が文武両道のヒントをつかんだ。
同部は週3回(年間100回)、各60~90分の短時間練習を採用。「『何となく』を徹底的に排除する」「自主性、主体性を重視した活動」の2点を意識して限られた時間を効率的に使い、強いチームをつくるための工夫を凝らしている。
練習の初めに整理、整頓、掃除の「3S活動」に取り組むほか、短時間で互いに意見を交わして課題を解決する「Talk&Fix」、一人ひとりが自らの課題を考えて向き合う5分間の「主体練」、水分補給時の全力疾走などが盛り込まれており、佐々木監督は密度の濃い集中したトレーニングが試合中の分析・修正や後半の強さ、選手の成長につながると明かした。
「練習で100%をやり切る。試合は思考の質で上回る」「試合に出る15人以外もそれぞれが自分の仕事を見つけ、練習環境が良くなるための準備をする」など部が大切にしていることを説明した上で、「ライバルに勝つために工夫できることがある。見る人が感動するような取り組みをしてほしい」と呼び掛けた。
講演会は花巻北高90周年記念事業の一環で、全校生徒や教職員らが聴講。生徒からは「競技力向上のためには人間性、特に周りを見る力が大切だと思う。3S活動以外でそのために取り組んでいることは何か」と質問が寄せられていた。