一関・平泉

よみがえる荘厳な輝き 中尊寺金色堂・竣工法要【平泉】

保存修理工事を終えた中尊寺金色堂で営まれた竣工法要

 平泉町の中尊寺(奥山元照貫首)にある国宝・金色堂で行われてきた保存修理工事が完了し、15日に現地で竣工(しゅんこう)法要が営まれた。「昭和の大修理」から半世紀余りが経過し、外壁の一部に生じた亀裂や、漆や金箔(きんぱく)の剥落などを修復するため6月から進められてきたもので、世界遺産登録から10年の節目の年を前に往時の荘厳な輝きを取り戻した。

 法要には一山の僧侶をはじめ、修理方針について協議を進めてきた国宝中尊寺金色堂修理委員会(委員長・濵島正士公益財団法人文化財建造物保存技術協会顧問)の委員ら約30人が参列。覆堂のガラスに覆われた金色堂の正面で奥山貫首を導師に読経を行い、工事の無事完了を祝った。

 法要を終えて奥山貫首は「金色堂は世界遺産平泉の中心となる建物や、極楽浄土を表現した宗教的空間など多くの側面があり、修理の方針にも可能な限り統合し、要求にお応えいただいた。無事竣工して取り戻した輝きが、コロナでご苦労されている方々を照らしてくれる道しるべとなることを願う」。保存修理委員会の濵島委員長は「調査により建物の構造に関わる大がかりな修理は必要ないと判断し、昔の漆を傷めないよう部分的な修理とした。平安時代の建物全体を保存してきた人々への感謝の気持ちで取り組み、第一級の修理ができたと思う」とそれぞれ語った。

 同寺では1962年から7年間にわたる解体修理から50年、また2024年に建立900年の節目を迎える金色堂の将来的な保存や修理方針を打ち出すべく、文化庁の支援を受けて18年に各分野の専門家らによる調査に着手。修理は南北両壁面に生じた大きな亀裂のほか、壁面と柱の接合部で発生した漆や金箔剥落の修繕を中心に、破損の範囲内のみを対象に行われた。

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