奥州・金ケ崎

世界遺産 クイズで学ぶ 知事が出前授業 水沢小【奥州】

水沢小6年生を対象に行われた達増知事(右)の世界遺産出前授業

 知事による「世界遺産出前授業(平泉授業)」は17日、奥州市の水沢小学校(朝倉啓二校長、児童586人)で開かれ、達増拓也知事が6年生に平泉の文化遺産の貴重さや県内の世界遺産について解説した。

 同日の授業は102人の6年生が対象。世界遺産平泉PRキャラクター「ケロ平」と共に登場した達増知事は、平泉の文化遺産に関する5問の3択クイズを出題。児童は「毛越寺」の読み方、中尊寺金色堂の国宝指定、出土物などの問題に頭をひねりながら答えた。

 クイズの後、達増知事は「世界遺産は人類共通の宝物。平泉は平和な理想郷を目指して国づくりを行った。人類の宝物にふさわしい価値がある」と説明。平泉を築いた奥州藤原氏の歴史や功績を解説。最後に地域の歴史、文化として、平泉よりも前に造られた胆沢城跡についてアテルイと坂上田村麻呂の関係に触れながら紹介した。

 達増知事は「もっと勉強してみよう。調べたことを家族や友人に教えよう」とまとめた。児童からは「昔の人が金色堂を造ることができた理由は」といった質問が寄せられ、「交易によって豊かでお金があったこと、そしてゆっくりと丁寧に造る時間があったからだと思う」と答えた。

 授業後、佐々木奏君(12)は「歴史が好きで、(知事の授業を)楽しみにしていた。今まで平安時代はそれほどでもなかったが、授業を聞いて深く好きになれた。胆沢城には今週末にでも行ってみたい」と話していた。

 出前授業は、県内の児童生徒を対象に国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産となっている遺産の概要や価値などについて教え、郷土の歴史、文化への理解を深め郷土に誇りを持った児童生徒を育成する目的で開催。2020年度の知事による授業は同日が最終日で、県南、県央、県北、沿岸の1校ずつ知事が訪ねて授業を行った。

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