奥州・金ケ崎

音楽生む垣根ない世界 ツジヤマさんら 手作り楽器演奏会 ワークショップ振り返りも【奥州】

ツジヤマさん(右)とウクレレで合奏する千葉さん

 「Zホール子どもワークショップ・ツジヤマガクと4年のあしあと展」(奥州市文化振興財団主催)は19日、同市水沢の市文化会館(Zホール)で開かれた。新型コロナウイルスの影響で、例年取り組んできた楽器の手作りとコンサートを1日に凝縮。2016年度に始まったワークショップの歩みを振り返る展示も開き、音楽を通じた共生社会の実現へ理解を呼び掛けた。

 ワークショップは、特別支援学級などに通う子供たちが参加できる催しとして始まった。同市のウクレレシンガーで手作り楽器も手掛けるツジヤマさん(41)が講師を務め、身の回りにある素材で楽器を作り、練習を重ねクリスマスシーズンに合わせてコンサートを開催。リピーターも付き、活動が定着してきた。

 今年は感染防止に努めつつ、集まれる機会を維持しようと内容を精査。段ボールなどで作るカスタネット「パクパクわに君」の制作と、ツジヤマさんとのミニ演奏会をセットにして3回に分けて実施した。

 2回目までに小学生から高校生までと保護者ら45人が参加。演奏会の曲はクリスマスソングが中心で、参加者も作りたての楽器で合奏した。千葉太一さん(水沢南中学校2年)は、ウクレレでツジヤマさんとセッション。「すごく緊張したが素晴らしい」と充実した表情を見せた。

 展示では過去4年間の写真と手作り楽器の一部、参加者の感想をまとめた紙などを並べた。ツジヤマさんは1年ごとの写真に絵と詩を添え、活動に懸ける思いを表現。「展示の準備を参加者と一緒に過ごす時間のように感じた。音楽の時間は、一緒にいる人の間に何の差も違いもつくらないので大切。来年度は何の垣根もなく多くの人に参加してほしい」と語った。

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