湯田は平年の4倍145センチ 北上線など運休や遅れ 県内各地断続的に雪
強い冬型の気圧配置の影響で、19日の県内は各地で断続的に雪に見舞われ、JRは東北線、北上線などで運休や遅れが生じた。
盛岡地方気象台によると同日午後6時現在の24時間降雪量は北上17センチ、西和賀町湯田24センチ。14日から連日の降雪で積雪量は北上は40センチ、湯田は平年の4倍の145センチに上っている。
JRは北上線が大雪の除雪作業と秋田県内での倒木のため、始発からダイヤが乱れた。下り快速列車2本が運休し、ほっとゆだ―横手間で普通、快速合わせて上下計8本が区間運休、上り普通列車1本に3時間16分の遅れが出て、乗客計220人に影響した。
東北線は、北上線の運休、遅れの影響と水沢駅でのポイント不具合のため、下り快速列車1本が水沢―北上間で区間運休し、上り北上―一ノ関間1本が3時間48分遅れ、乗客合わせて約300人の足が乱れた。釜石線は、東北線との接続などのため下り普通列車1本が32分遅れ、乗客約80人に影響した。
高速道路は秋田道北上ジャンクション(JCT)―北上西インターチェンジ(IC)間上りが、事故のため午前9時3分から3時間47分間にわたり通行止め。東北道一関IC―平泉前沢IC間では車両12台が絡む多重事故で、午前8時5分から3時間40分間通行止めとなった。
一般道では圧雪、凍結路面でスリップ事故が多発し、車が雪にはまったりする事案も目立った。
連日の降雪に、各地では市民が雪かきに追われた。花巻市花城町の飲食店経営関トシ子さん(72)は「すごい雪。例年は一回降ってもすぐ溶けるが、今年は根雪になりそう。飲食店はコロナで大変な時に、天気も味方してくれない。我慢するしかない」とため息交じりに話していた。
同気象台によると20日も冬型の気圧配置が続き、内陸部は雪の降るところが多くなる見込み。