奥州・金ケ崎

枠組み変更に異論も 市教委 江刺地域で住民説明 奥州市立小中学校 再編計画修正素案

藤里会場で地区民、保護者らから意見や質問を受けた奥州市立小中学校再編計画修正素案に係る説明会

 奥州市教委による、市立小中学校再編計画修正素案に係る説明会は21日夜、同市江刺の藤里地区センター会場を皮切りに始まった。当初素案から変更された前期(2023年度末まで)の江刺地域における統合時期や枠組みに関して、市教委側が概要を示した。参加した地区民、保護者らからは統合への不安や小規模校側の子供たちに対する配慮を求める声のほか、一部から新たな枠組みへの不満も出た。説明会は、21年1月19日まで同地域内8会場で行われる。

 17人が参加。市教委側は田面木茂樹教育長らが出席し、当初素案の説明会での意見などを踏まえた修正素案について概要を提示した。藤里地区関係では、当初素案で22年度末で岩谷堂小に統合するとした4校の枠組みが変更され、岩谷堂小への統合は藤里、伊手両小のみで、残る2校は大田代小が同年度末で田原小に統合する案となったことや、江刺南中を江刺一中に統合する21年度末に、江刺東中も一緒に統合する変更内容などが示された。

 藤里小に6年生の子供がいる参加者からは、江刺南中での1年間を経て江刺一中に統合されることを踏まえ「違う制服を着ていて子供が嫌な思いをしないか、親として心配がある」と不安の声が出た。別の参加者からはスクールバスに関する配慮を求める意見や、「大きな学校に小さな学校から行くことで親の心配が多いのを感じた。心配の解消についてよろしくお願いしたい」といった要望もあった。

 また、一部参加者は「田原小と大田代小の統合は納得がいかない。近い将来同じ状況になる」と枠組み変更に異論を述べ、「藤里小と伊手小が岩谷堂小に行くのがいいのだろうか。玉里小や梁川小、広瀬小などと一緒になって、180人くらいの規模の学校になると複式学級も解消できる。新たな学校を地域に造るというのもあるのでは」との案も語っていた。

 22日夜は伊手地区センターで開催。市教委では来年1月下旬に見込む第6回市小中学校再編検討委に、今回の説明会で寄せられた意見などを反映した計画案を提示する考えだ。

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