一関・平泉

歳末点描 酒蔵 芳醇な香り 寒仕込み最盛期【一関】

櫂棒でもろみを混ぜる磐乃井酒造の佐藤専務取締役

 厳しさが続く中、県内で新酒の寒仕込みが最盛期を迎えている。一関市花泉町涌津の磐乃井酒造でも、蔵人たちが朝から作業に励み、酒蔵は芳醇(ほうじゅん)な香りに包まれている。

 寒仕込みは雑菌が少なく、温度調整をしやすい冬に行われる。同酒造の今季の仕込みは11月1日から始まり、2021年2月まで続けられるという。

 新型コロナウイルスの感染拡大で日本酒の需要が低迷。今年は同酒造も生産量を減らしたものの、杜氏でもある佐藤竜矢専務取締役(35)は「使ったことがなかった酵母を使用したりと、新しいことに挑戦した」と語る。

 今後は温度管理に注意しながら発酵させ、搾って日本酒に仕上げる。佐藤専務取締役は「今年の酒米は硬めなので、うまく溶けるよう調整したい」とし、櫂棒(かいぼう)で「もろみ」をゆっくりと混ぜ合わせていた。

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