一関・平泉

農林業施設766件 園芸関係が5割超 一関地方大雪被害

記録的大雪で園芸ハウスの被害が深刻となっている一関地方=7日、平泉町

 一関地方で記録的大雪による農林業施設への被害が766件に上ることが12日、県南広域振興局一関農林振興センターのまとめで分かった。園芸関係の被害が最も多い415件と全体の5割以上を占め、水稲、畜産のほか林業でも確認されている。被害の大きさを踏まえ県は同日付で管内10カ所に相談窓口を開設。今後も関係機関・団体と連携して調査を進め、被害額の把握に努めるとともに、管内の営農に支障を来たさないよう対策の検討を急ぐ。

 被害状況は、一関市竹山町の一関地区合同庁舎で開かれた雪害対策会議で報告された。8日時点のまとめによると、一関、平泉両市町の被害件数は農業が水稲関係238件、畜産関係62件、園芸関係415件、その他43件、公共施設5件。林業ではシイタケ栽培のビニールハウス3件、倒木などがあった森林19アール。内容は農業用ハウスの倒壊を中心に農機具、牛舎の破損など多岐にわたる。各市町の農政推進員とJAいわて平泉、県農業共済組合磐井地域センターの調査分を取りまとめた。調査率は75%。

 同会議にはJAいわて平泉、県農業共済組合磐井地域センター、一関市、平泉町、一関農業改良普及センター、一関農林振興センターから担当職員約20人が出席。特に被害の大きい水稲育苗関係とトマトを中心とした園芸関係は、被害の全容と共に今後の営農について生産者の意向を27日までに把握し、2月1日の次回会議で情報を共有し対応策に反映させることとした。

 生産者に対しては例年2月に行われる地域、集落ごとの営農座談会で対応策を示す考え。同センター農政推進課の阿部哲哉課長は「水稲育苗やトマトの栽培に代替の施設を使うなどの手立てを考えるにも、除雪と被害に遭ったハウスの撤去が課題となる。労力が限られているが、雪解けまで待てず対応が必要」とする。

 県は12日、大雪による農業被害に関する相談窓口を県庁と県南広域振興局農政部、農林振興センター、農業改良普及センターに設置した。農業者から生産活動や経営の相談に対応する。

支援策打ち出す姿勢強調 農業被害受け市長

 一関市の勝部修市長は12日に行われた記者との懇談で、記録的大雪に伴う農業施設の被害多発を踏まえ、「(被害の)全体像が分かってから手を打ちましょうなんてことは言っていられない。中間報告を基に推計し、アバウトでもいいから動き出さなければいけない。待っているだけでは策がなさ過ぎる」と語り、春の生産活動に向けて具体的な支援策を打ち出す姿勢を強調した。

 農業者の生産意欲低下が懸念されることについては「(農業者の)高齢化がかなり進んでいるので、通常ベースでの生産活動がさらに何らかの影響で負荷がかかるとなると、高齢の農業者はかなりこたえる」と述べ、春の生産活動が行えるよう被害を受けていない農業ハウスや市の施設などの空きスペース活用の可能性を検討するという。

 さらに勝部市長は「基幹産業である農業の作付けができないとなれば大変な問題だ」と語り、「激甚災害」への指定を含めて国、県に対応を要請したい意向を示した。

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