一関・平泉

道広く スムーズに 国道284号石法華工区 暫定供用スタート【一関】

国道284号石法華工区の開通式典でテープカットする佐々木局長(前列左から5人目)と来賓

 一関市の弥栄字岩崎地内から滝沢字石法華地内までの国道284号石法華工区(区間延長1・3キロ)は24日、暫定供用が開始された。東日本大震災で被災した沿岸と内陸を結ぶ復興支援道路として県が道路整備事業を進め、2013年度から8年を経て一般車両が通行できるようになった。現地で開通式が行われ、県や地元住民などの関係者が安全で円滑な利用を願った。

 開通式には県、市、地元選出議員、弥栄、真滝両行政区の区長ら16人が出席。

 県南広域振興局の佐々木隆局長は「本日の開通を迎えられたのは、先祖伝来の貴重な土地を提供された地権者をはじめとする協力のたまもの。円滑な交通が確保され、地域の発展に大きく寄与すると確信している」と式辞。来賓を代表して勝部修市長が「例年にない大雪の事情も考慮して予定より1カ月早く暫定供用が始められ、心から感謝する。地域の方々の当初の思いを受けて地域高規格道路に近づけるように努力していきたい」と祝辞を述べた。

 出席者によるテープカット、くす玉開披に続き、関係車両によるパレードが行われた。一般車両の通行は午後1時から開始された。

 国道284号は陸前高田市を起点とし、宮城県気仙沼市を経由して一関市につながり沿岸と内陸を結ぶ主要幹線道路。東日本大震災では被災地への緊急輸送道路として役割を果たした。

 このうち、石法華工区は道幅が狭く、急カーブや急勾配が連続し、歩道が設置されていないなどの課題があった。隘路(あいろ)を解消して安全を確保するため、13年度に事業として採択されて以来、一関土木センターの主管で20年度の完成を目指して測量調査、用地買収、工事などが進められてきた。

 新道は2車線で歩道が整備された。旧道と比べ距離が約300メートル、時間が約1分それぞれ短縮される。総事業費は約16億円で負担割合は国が65%、県が35%。完成は2~3月になると見込まれており、今後も一部通行規制を伴いながら舗装などの施工が続けられる。

▲暫定供用が開始された国道284号石法華工区を走行する記念式典の関係車両

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